- 作者: 桂望実
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2007/11/07
- メディア: 単行本
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表紙カバーに4つの靴が描かれている。まさにこのイラストが象徴するかのような女性達が主人公だ。合コンが趣味のOL真樹・29歳。自分も何かできると思っている頓珍漢な専業主婦の佳乃・34歳。望んだわけじゃないのに、気づいたらバリキャリになっていためぐみ・39歳。ブティック経営が危機のバツイチの治子・45歳。
どの話もドラマティックな展開はないが、どこかで見たことがあるような人物たちなのでとても親近感を持ってさくさく読める。だから主人公たちの姿がリアルであればあるほど、行く末が気になってくる。ところが、どの人物も考え方が行き当たりばったりなところがあるせいか、とてもじゃないが共感を覚えることができない。結局最後まで読んでもどの話も中途半端に終わってしまって消化しきれていない感が否めない。ぐちぐちした思いばかりでは、どの主人公にも明るい未来がないような気がするのだが。いったい作者は何を書きたかったのだろうか。やはりもっと前向きな話が読みたかった。