8月新刊備忘録

*1:社員を自殺に追い込んだ悪徳銀行に、天才詐欺師が挑む! 司法書士の東雲は、箱根銀行に勤める友人、燎原が多額の金を横領して自殺したと、燎原の妹の杏子から聞く。二人は燎原が死ぬ前に残した、「箱根銀行は二百億もの金を粉飾しており、その責任を自分一人に押し付けようとしている」というメッセージを見つけ、燎原の自殺の謎を探ること、また、箱根銀行に復讐し、必ず潰すことを誓う。東雲は、実は詐欺師であることを杏子に打ち明けた。予算未達に追い込まれ融資先を必死に探す本店営業部、インサイダー取引の惧れのある未公開株に手をかける運用部、マスコミ対策に追われる広報部、赤字決算の粉飾をした経理部……。不正と陰謀にまみれた悪徳銀行を、天才詐欺師が鮮やかに追い詰める、痛快エンターテインメント! Amazonより

*2:心のギプスは、いつか外せる。大切な存在を見失わなければ。間宮朔子はすべてをあきらめている。「若い女の子」の役割をまっとうするだけの職場、善良だが気が合わない実家の家族、なにより、なんの魅力もとりえもない自分のことを。無難にやり過ごしていた日常に飛び込んできたのは、中学の同級生・あさひの姉を名乗る女性だった。あさひがいなくなったので一緒に捜してほしいという。親友だったはずの彼女とは、ずっと連絡をとっていない。裏切られて、早く忘れてしまいたいのに、ふと思い浮かべてしまう存在――それがあさひだ。Amazonより

*3:「子どもがほしいけど、夫はほしくない」十月革命と内戦を経た一九二〇年代半ばのモスクワ。ネップ期で活況を呈す都市には⼈びとが⼤量に流⼊しており、主⼈公のミルダらはソ連式の共同住宅で暮らしている。女性共産党員であるミルダは、女性の社会進出を阻害する「子どもの問題」を解消すべく、住宅に付属する新しいタイプの託児所の創設に奮闘する。そうしたさなか、風貌はときに男性に間違えられ、色恋にはまったく関心がないミルダも、あることをきっかけに「子どもがほしい」という欲望をもっている自分に気づく。ミルダは優⽣学的思想に基づき、良質な精⼦を提供できるだろうとの見立てのもと、優秀なプロレタリアートのヤコフを自らの計画に誘うのだが……。メイエルホリドがリシツキーの舞台装置で演出を企て、盟友ブレヒトもまたドイツで上演を望んだ、共産主義社会にあるべき「家族」像を議論する演劇史上の問題作! 投げ込み附録エッセイ=桑野隆 Amazonより

*4:「私は決して外さない」 1917年、ロシア革命。1941年、独ソ戦。激動の時代を生きたふたりの女の「信念」の物語。1917年、革命下のモスクワ。十余年政治犯として収監されていた社会革命党(エス・エル)の活動家にして狙撃者・スウェトラーナは恩赦による釈放後、おじが率いているエス・エルの戦闘団の元に親友ファーニャとともに向かうが、アジトの様子は一変していた。スウェータの収監中におじは暗殺されており、かつての恋人にして新たなリーダーとなったカジミールや仲間からは裏切りを疑われる始末。苦悩に揺れるスウェータは潔白を証明すべく、おじの仇たるボリシェヴィキ方の暗殺者・オルロワを追う決意を固めるが……。一方1941年、独ソ戦のさなか、一人の少女・ミラが包囲されたレニングラードから祖父母のもとへ疎開する。厳格な盲目の祖母との田舎での生活に戸惑うミラだったが、ある日、ドイツ軍の蛮行を目にし──ふたつの時代を結ぶ歴史巨編、ここに開幕。Amazonより

*5:「これは、私の戦いだ。家に帰れるようになるその日まで、戦い抜く。」 ふたつの時代、ふたりの運命が交わるときにあらわれる、驚愕の真相とは──1942年、ベラルーシレニングラードから疎開してきた少女・ミラは愛国心から自身も大祖国戦争の役に立ちたいと考え、レジスタンスへの参加を目論むが、祖母には反対されていた。だがある日、略奪を働くため家にきたドイツ軍士官を毒きのこで殺害することに成功し、自信をつけたミラは危険な潜入を開始する。駐屯地の調理スタッフとして潜り込み、料理に少しずつ毒をまぜて戦力を削ごうと考えたのだ。しかし前途は多難に満ちており……。1918年、モスクワ。謎に満ちた暗殺者・オルロワを追うスウェータは、あえてオルロワに自身を狙わせるべく、カジミールや仲間にも秘密でボリシェヴィキの党員暗殺を単独で続ける。すべてはキエフに残してきたカジミールとのあいだのわが子・タチアナを守るためだった。だがオルロワの影は思わぬ方向から迫り──激動の時代を生きる二人の女性の信念を描く歴史巨編、堂々完結。〈解説・池澤春菜Amazonより

*6:呪文もことばである。ルーマニアには古い魔女文化がいまも残っているとされている――。東欧在住20年の言語学者が、魔女大国とも呼ばれるこの地の民間伝承や実体験をひもとき、“呪文の正体”に迫る。不思議でちょっと怖い呪文の世界をめぐる、まったく新しい言語学エッセイ。Amazonより

*7:向かいあう二軒の家の怪事件。ベンが何度脅されても戻ってきたのは、あの娘(こ)との約束のためだった……。あの娘(こ)を救うため、ベンは悪の巣窟に乗りこむ。読むほどにハマるファージョンの不思議な世界。〈船乗りベン〉シリーズ第二作! Amazonより

*8:内容紹介◆薬物撲滅キャンペーンに突如現れたヒーロー。彼は人気俳優で名探偵。あっという間にみんなを虜にしてしまう。だが、僕は彼を信じられない……。その男は正義か悪か――。国会議員になった男と立ち向かう弱者4人。そのうち一人が“誘拐”されてしまう。僕たちはなけなしの勇気と知恵と友情で彼女を取り戻す!どんでん返しにつぐどんでん返し。果たして頭脳戦を制するのは、どっちだ!?◆小学生が麻薬を摂取していた。二〇〇七年九月十四日、滋賀県大津 市水倉地区の平野部にある水倉中央小学校の出来事だ。五年二組の教室で、突然、女の子が歌い始めた。放課後、クラスメイトや担任教師と他愛ないお喋りをしている最中だった。最初、近くにいた担任教師は彼女がふざけていると勘違いし、声が大きすぎるよと注意した。いつもなら不平を言いながらも従う児童が、この日は止まらなかった。その歌いっぷりに、教師は違和感を憶えた。よだれがたれ発声が不明瞭になっていて、一向に終わらない。うわごとのように歌いつづけていたのは、「アンパンマンのマーチ」。存在しない四番の歌詞がこぼれたとき、女の子は白目をむいた。 ( 序章 より ) NetGalleyより

*9:十七歳の翠は浅草生まれ。私娼窟の玉の井で育ち、流れ流れて京城(現在のソウル)に来た。養父の口利きで、国語教師の家に世話になりながら女学校に通うのだ。下宿先には同い年の朝鮮人のお手伝い、ハナがいた。翠がなかなか彼女と距離が縮められずにいたところに、ハナの弟が行方不明になるというできごとが起こる。その日のうちに弟は無事に見つかるが、そんなことから翠とハナの間の日本人/朝鮮人の垣根が開いていく。そして翠には京城を訪れるひそかな理由があった。Amazonより

*10:正義を見破れ! 全編どんでん返しミステリ集 一億総”正義の暴走族”時代を生きる 今日もスマホを握りしめ怒っている 「正義系」の私たちのための常識大逆転ミステリ。『同姓同名』『全員犯人、だけど被害者、しかも探偵』の著者最新作も話題作!今日もどこかで誰かが絶賛炎上中。「暴露系」ーー俺があいつの悪事を晒してやる。「報道加害」ーー夫を殺した毒婦のネタを掴んだ。「エスカレート」ーー私が殺されたらどうするんですか!「誤認逮捕」ーー現場にはいつもヤツがいる。「再犯」ーー犯人は「厚生」できるのか。「死刑反対」ーー法の下、人を殺すなんて何事だ Amazonより

*11:犯人はあなた。名探偵がそう決めました。裁判中継が国民的娯楽に!? 真実なき時代のモキュメンタル・ミステリ!! 裁判の生中継番組が一大エンターテイメントとなり、「名探偵」が活躍するようになった社会。法学部生の僕はじいちゃんと裁判中継を観ていた。一瞬でトリックを暴く名探偵。有罪は確定。しかし、じいちゃんは言う。名探偵の推理は間違っている。凄腕の探偵だったじいちゃんは法廷でかつての弟子と推理対決をすることに――。論理(ロジック)の刃は、空気で決まる“真実(フェイク)”を切り裂くか? Amazonより

*12:「教場」映画プロジェクト原作!最新刊! 刑事指導官・風間公親を急襲し、右目から光を奪った“千枚通しの男”十崎波瑠が、「風間道場」門下生の刑事達の手によって逮捕された。警察学校長の四方田は、風間の門徒である現役バリバリの刑事を月に一度「風間教場」に招き、特別講義を行ってもらうという新たなカリキュラムを提案する。Amazonより

*13:「お客さんに言われたんですよ。盛り塩した方がいいよ。ここ、なんかいるからって」 小説家・岡崎隼人は最新作『だから殺し屋は小説を書けない。』を出版したことをきっかけに、書店員とよく話すようになった。ある日、地元・岡山市の新刊書店を訪れると、店長が盛り塩をしているのを目撃する。数週間後、岡崎は別の書店でサイン会を開くことになったが、そこでも奇妙な体験談が寄せられていることに気づく。新作が思うように書けず焦っていた岡崎は、担当編集の菱川と話し合い、書店にまつわる怪談を集め、モキュメンタリー調に書き直したホラー小説にすることを思いつく。怪談は続々と集まり、順調に執筆は進んでいたが、寄せられた怪談には共通点があることに気づく。岡崎と菱川は、その共通点を探るため、さらなるネタ探しに乗り出すが、次第に恐ろしい真実に近づいていく。Amazonより

*14:「タクシーに乗ってくる髪の長い女」は高速道路催眠現象、「神隠し」はてんかんによる記憶障害? 幽霊が夏の夜によく出る理由とは? 脳神経内科医として数々の不可思議な幻覚症状を長年診察してきた著者が、その診断基準を用いて古今東西の怪談を解き明かす Amazonより

*15:オジブワ族の父をもつ18歳のドナスは、自らのルーツと進路に悩んでいた。ある日、薬物絡みの殺人事件を目撃する。その薬物は、伝統医療を悪用して作られたものだった。潜入捜査官に協力を求められたドナスは、事件の闇と、揺れる自分自身に向き合っていく。Amazonより

*16:高齢者施設内の開発を巡って住民は反発していた。ある日、経営者が殺害され、推理好きの住民が集う「木曜殺人クラブ」が動き出す Amazonより

*17:人類最後の生き残り〈ガイア・ステーション〉の子として、キアは日々厳しい戦闘訓練を続けてきた。胸に抱くのは、地球を滅亡させた異星人とその時空を操る装置への復讐のみ。だが、ガイア司令部の嘘を知って、彼女は旅立った……地球が滅亡しなかった世界に! Amazonより

*18:84年、英国全土の炭鉱ストと政府の衝突が過熱する。スト弾圧に暗躍するフィクサー、破壊要員、警官の暗闘を描く瞠目の暗黒文学。Amazonより

*19:一九九二年、東フランスの錆びれた町。外の世界を求める十四歳のアントニーは、盗んだカヌーでたどり着いたビーチで少女と出会う。その出会いは彼の世界を一変させた......かつて製鉄で栄えた「限界都市」に生まれた少年の八年間の青春を描く、ゴンクール賞受賞作 Amazonより

*20:ラテンアメリカ文学ブームを先導した巨匠、最晩年の長篇 嘘が真実になり、ラテンアメリカを変えた─。冷戦期グアテマラで展開される、権謀術数渦巻く国際政治の闇を複眼的に描いた傑作。*1954年、グアテマラ。CIAを通じて米国の支援を受けた軍事クーデターが起こり、貧困にあえぐ国民を救うべく10年にわたって農業改革を進めたハコボ・アルベンス政権が崩壊し、カルロス・カスティーリョ・アルマスを大統領とした独裁政権が樹立されたが、その背後では、「グアテマラ共産主義国になってソ連の海岸堡になる」という噓の情報がメディアに流されていた――。現実は、噓によってかくも歪んでしまうのか。米帝国支配の暴力性を言語化し、ありえたかもしれない歴史を描く、ノーベル賞作家が今日の世界に遺した傑作長篇。Amazonより

*21:全国各地の酒場の片隅でふと語られる、ちょっと不思議で不穏な話。酒を片手にした謎解きの果てに見えてくるものとは──・老舗の居酒屋を譲られた三代目が、二代目から提示された奇妙な条件とは?(「跡継ぎの条件」) ・オカルト方面の才能がまったくないい男が、ある飲み屋街で受けた「お告げ」。(「夜のお告げ」) ・「鈴が鳴ったら、風を除けろ」。ユタ家系の親戚に渡された鈴が、ある朝、鳴った。(「風を除ける」) ・フェーン現象が起きる時には、戸を開けちゃいけないと祖母が言う。「入ってくるから」(「曇天の店」) 著者が全国の居酒屋からインスパイアされた「居酒屋ホラー」13編+α! あらゆるタイプの「怖さ」をお楽しみください。Amazonより

*22:本作は、私・三浦晴海が、急死した大叔父のノートに記された奇妙な単語を調べた際に、実体験したことをまとめた記録になります。作中の資料もすべて、現地に足を運び、時には人の力を借りながら集めました。しかし残念ながら共に調べてくれた、大学時代の友人も、快活な大叔父の同級生も、高名な学者の先生も、全員もうこの世にはいません。それでも、皆様にはぜひ知ってほしいのです。私がたどり着いた真相を。「あしか汁」とは何なのかを。そしてなぜ、こうして「あしか汁」の正体を語ろうと思ったのかを。私の一生が台無しになった理由を、どうか無関係と思いながら楽しんでご拝読ください。巻末には、「あしか汁」を調べた元編集者が遺した、最期の日記が掲載されています。Amazonより

*23:敗戦直後のラバウルに取り残された日本人捕虜。一部の者たちが「忠臣蔵」を上演しようと動き出す。命を懸けた芝居の裏には何が──Amazonより

*24:新聞の片隅にしか載らない、小さな5つの事件。その裏には、報道されない真相がある――。大藪賞作家が描く慟哭の犯罪ドラマ Amazonより

*25:刑事たちの昭和は終わらない。真犯人が見つかる、その日まで。1974年に起きた一家惨殺事件。未解決のまま50年――。アパートで見つかった、一体の死体によって事件の針は再び動き出す。嵐の夜、夫婦とその娘が殺された。現場には四人の実行犯がいたとされるが、捕まったのは、たった一人。策略、テロ、宗教問題……警察は犯人グループを追い詰めながらも、罠や時代的な要因に阻まれて、決定的な証拠を掴み切れずにいた。50年後、この事件現場に臨場した藤森菜摘は、半世紀にも及ぶ捜査資料を託されることに。上層部から許された捜査期間は一年。真相解明に足りない最後の一ピースとは何か? 刑事たちの矜持を賭けた、最終捜査の行方は――。感動、スリル、どんでん返し……。エンタメの妙味が全て詰まった、超ド級の警察サスペンス Amazonより

*26:なんで誰も、この話(怪談)を知らないんだ?これは、実話を元にしたホラー……。1980年代、人気ラジオ番組を録音していた男子高校生のラジカセから突然流れてきた、「耳なし芳一」の琵琶語り。その後このカセットテープを聞いた人には、次々と不幸が訪れた――。【耳なし芳一のカセットテープ】は、テレビでも取り上げられたほど有名な実話怪談のはずだった。なのに、誰も知らない。不思議に思い調べ始めた怪談師・馬代融が出会うのは、奇妙な偶然、とある冥婚の風習、そして強烈な悪意。果たして、この物語の行きつく先とは?現実と物語が交差する、最恐の読書体験。Amazonより

*27:周到に張られた伏線 閃きを導く手がかり 最後に裏返る真実 本を閉じた後に意味合いを変えるタイトル ミステリに求めるすべてがここにある これぞ、至高! 山奥で、顔を潰され、歯を抜かれ、手首から先を切り落とされた死体が発見された。不審者の目撃情報があるにもかかわらず、警察の対応が不十分だという投書がなされた直後、上層部がピリピリしている最中の出来事だった。事件報道後、生活安全課に一人の小学生男子が訪れ、死体は「自分のお父さんかもしれない」と言う。彼の父親は十年前に失踪し、失踪宣告を受けていた。間を置かず新たな殺人事件の発生が判明し、それを切っ掛けに最初の死体の身元も判明。それは、男の子の父親ではなかった。顔を潰された死体は前科のある探偵で、依頼人の弱みを握っては脅迫を繰り返し、恨みを買っていた男だった。無関係に見えた出来事が絡み合い、現在と過去を飲み込んで、事件は思いがけない方向へ膨らみ始める。『蝉かえる』で日本推理作家協会賞本格ミステリ大賞をW受賞した新鋭の書き下ろし最新刊は、初の長編にして、警察もの!Amazonより

*28:気づかぬうちに犯罪の片棒を担ぐことになってしまった「私」は、共に逃亡することになった手塚という男と話すうち、幼少の頃、解けないはずの謎を解いてしまったことを思い出す。それはノストラダムスの大予言に世間が騒然としていた1998年の思い出。ひと夏立ち寄った海沿いの町で、かつて「ぼく」だった「私」はかけがえのない友人と出会い、償うことの出来ない過ちを犯した。「私」は過去と向き合うため、記憶が眠るその町に向かうことになる。人間として思考し続けることの尊さを突き付ける、ジュブナイル×暗号ミステリ! Amazonより

*29:犬を飼いたいけれど、事情があって飼えない──。そんな人々のための「番犬レンタル」サービス。防犯のため、癒しのため、それぞれの理由で犬を迎えた利用者たちは、次第にその存在の大きさに気づいていく。犬と人との新たな出会いがもたらす、あたたかな奇跡を描く物語。Amazonより

*30:富生が故郷の館山を離れ上京してから20年以上が経った。母が亡くなってからほとんど帰省することがなくなった実家には、78歳の父が一人で暮らしている。その父の様子が最近おかしい。久しぶりに実家を訪ねた富生が目の当たりにしたのは、父の「老い」だった。不安に駆られた富生は父との同居を決めるが、東京には付き合って8年になる恋人がいて……。Amazonより

*31:高永家の子供たちは四兄妹。中学の新米教師で正義感の強い長男、いわゆる美容男子である高三の次男、スカートを穿いて進学校に通う高一の三男、いちばん如才なく兄たちのことを観察している中二の末娘たちだ。父親は再婚しているけれど、離婚した「ママ」も気ままに子供たちに会いに来る。そんなフクザツな家庭で過ごす四兄妹が夏休みを経て、新学期の「9月1日」を迎えるまでを描いた青春家族小説。9月1日、それは学校に通う子どもたちにとって、とても大きな意味をもつ日――。Amazonより

*32:令嬢メアリは探偵ホームズと、マッド・サイエンティストに造られた「モンスター娘」たちとともに連続殺人事件を追うことになり!? Amazonより

*33:ミリーが手にしたハウスメイドの仕事。だが、この家は何かがおかしい。妻の奇妙な言動。牢屋のような部屋。恐怖と驚きの結末とは Amazonより

*34:アイルランド人宣教師とコンゴ人女性の間に生まれたサルヴォは英国情報部の依頼で秘密会議の通訳をするが、背後には巨大な陰謀が。Amazonより

*35:広大無辺の電脳空間(サイバースペース)とネオン煌く退廃都市が交錯する近未来。元・凄腕カウボーイのケイスは再起のため、「ヤバい仕事」を引き受ける Amazonより

*36:饒舌な弁護士だが私生活では空回りが多い兄と、社交が苦手な頭脳派チェスプレイヤーの弟。二人は父の死をきっかけに、互いの不器用さと向き合うことに。喪失の中で愛情を求め、複雑な恋愛関係や社会との距離に揺れ動く兄弟を描き切る、サリー・ルーニー最新作 Amazonより

*37:第三次大戦後、汚染された地球では動物の所有が地位の象徴となっていた。人工の電気羊しか飼えないリックは、〈奴隷〉アンドロイドの首にかけられた賞金を狙い、決死の狩りを始める――『ブレードランナー』原作の伝説的SFが豪華特典付属の函入り本として登場 Amazonより

*38:病気や障害などの事情で生身の身体で生きることが難しい人々が、〈情報人格〉として仮想世界で暮らせるようになった近未来。情報人格の小春は、大学時代の同級生が集うパーティーに出席するために「一日だけ身体を貸し出してくれる」サービスを利用する。体を貸してくれたのは年の離れた大学生だった。ひとつの身体を共有して、ふたりは特別な一日を過ごす。第13回創元SF短編賞受賞作を含む瑞々しいデビュー短編集。Amazonより

*39:聖人の亡骸が眠る地への巡礼に加わったフィデルマ、そこで修道女の遺体が見つかり捜査をすることに……「祝祭日の死体」。ラーハン王国の大祭を訪れたフィデルマが、酒の飲み比べ中に死んだ闘士の事件に挑む「夜の黄金」。殺人および窃盗の罪で告発された少年の弁護を引き受けたフィデルマが真相に迫る「撒かれた棘」など全5編を収録。法廷弁護士にして裁判官、旅する修道女探偵フィデルマが事件を鮮やかに解決する、短編集第6弾。Amazonより

*40:現代英国を代表するミステリ作家にして愛好家マーティン・エドワーズが、探偵小説の一時代を築いた巨匠たちの名品から精選した「本にまつわるミステリ」。毒を盛られた愛書家が、死の間際に蔵書に書き残したアンダーラインの真相。殺人現場に残された詩集の謎。作家クリスチアナ・ブランド宛ての原稿依頼書を誤って受け取った女性による奇妙な犯罪の?末……。犯人当てから〈奇妙な味〉まで、様々なバリエーションで本好きに捧げる十六の傑作ミステリ。Amazonより

*41:「これらの物語をすべての男の子たちに捧げる。過去に思いをめぐらし、未来に高い希望をいだく者たちに」(著者序文より)――宇宙船乗組員を夢見る少年の日々を描く表題作をはじめ、著者自身が自選した17編を新訳で贈る。Amazonより

*42:二人の恋の炎は、すべてを焼きつくす。京都と東京を舞台に描く、集大成的恋愛小説 京都に暮らす久乃(ひさの)は、中学校の入学式で出会った同級生の綸(りん)にひと目で惹かれ、二人は周囲の偏見にも負けず、手さぐりで愛をはぐくんでいく。「名前なんか、どうでもいーやん。私は久乃が好き。久乃は私が好き。それで十分やろ」 しかしあることがきっかけで二人は決定的に引き裂かれる。そして十数年後、東京の会社に勤める久乃は思いがけない形で綸に再会するのだった――。綿矢りさ史上最長、圧巻の1300枚! Amazonより

*43:壁の東からやってきたのは、敵か味方か――? 波乱のサーガ、終幕の序章! 幻の短編新訳を特別収録。公式より

*44:クリフトン家とバリントン家をめぐる壮大なサーガ、感涙の最終幕!幻の短編新訳を特別収録。公式より

*45:鹿の角をまとった猟奇的な死体。絵葉書のような村で何が起きているのか?『ブロードチャーチ』のクリエーターが仕掛ける英国ミステリー!公式より

*46:その一言が、謎を呼ぶ――。自由律俳句の伝道師といわれる俳人・虚池空白と、編集者の古戸馬は、本の企画のため、世の中の落書きや看板などに落ちている言葉を、詠み人知らずの名句〈野良句〉として集めている。そんな彼らが手にした〈野良句〉の裏には、喜怒哀楽に満ちた、それぞれの秘密が隠されていた――。行きつけのバーの紙ナプキンに書かれた「柱に当たって月消し帰る」、急逝した作家が一筆箋に残した「金拾お我より見つけろ白は黒」、夜の動物園のキリンの写真と共にSNSに投稿された「おりのなかキリンしかしらないこわい」、消息を絶った自由律俳句の天才が箸袋に残した「あかい雨降らばいつかの帰路」など、言葉の裏に潜む人間の愛憎や秘密、時にはある犯罪を二人が解き明かしていく。極上の俳句ミステリー誕生! Amazonより

*47:好きだけど、触れあうことはできない。そんな私は異端者なのだろうか。主人公の志川は、新卒で就職した不動産会社を辞め、現在、SMの女王様をデリバリーするお店の電話番をしている。友達には「そんな職業は辞めたら?」と眉をひそめられたが、女王様の中でも美織さんという最高に素敵な人に出会い、そこそこ幸せに暮らしていた。ある日、あこがれの美織さんと初めてごはんを食べに行く約束をして舞い上がるものの、当日にドタキャン。そのまま音信不通になってしまう。彼女の常連のお客さんなどにこっそり連絡を取り行方を探るうちに、どうも自分の知っている美織さんとは違う面ばかりが見えてきて……。過去、志川が不動産会社を辞めた理由は、あこがれの男性社員・星先輩と付き合う寸前に、先輩が自分に求めている性的なことが一切無理だと気づいたからだった。好きだったのに。付き合えないと正直に言っただけで、志川は同僚に悪女扱いをされ、そのまま会社にもいづらくなり、退社することになってしまったのだ。私はアセクシャルなのだろうか? 「ない」ことを証明するのは、悪魔の証明だ。もしかしたら、まだ見ぬピンクのひつじに会えるかもしれないのに……。なんでも性的なことや恋愛に結びつける世の中に馴染めない主人公の戸惑いを通じて、現代社会を描く問題作。アセクシャルの自身に戸惑い、彷徨い、清爽と一歩を踏み出す――。小説すばる新人賞受賞から10年。物語はしたたかに進化する。Amazonより

*48:戦後、社会問題となっていたGIベビーを救うため、ホームを設立し2,000人を育てた女性・沢田美喜の姿を描いた感動の歴史小説Amazonより

*49:「貸すも親切、貸さぬも親切」という想いを胸に、地域や中小企業の発展を目指し現代まで続く信用金庫の礎を築いた男を描く感動巨編。Amazonより

*50:『世界でいちばん透きとおった物語』著者による二度読み必至の本格ミステリ 「十二年後、次の祭りの日に、ここでまた集まろうよ。みんなで」 山に囲まれた早蕨部村で12歳を迎える6人の少女たちは、未年にのみ行われる祭りの巫女に任命される。それは繁栄と災厄をもたらす「おひつじ様」を迎えるため、村の有力者たちが代々守ってきた慣習だった。祭りの日、彼女たちは慣習に隠された本当の意味を知る――。そして12年後、24歳になった彼女たちは、村の習わしを壊すというかつての約束を果たすため、村に集う。脈々と受け継がれた村の恐るべき慣習と、少女たちの運命が交錯する中、山で異様な死体が発見される。あなたは、真実に気づくことができるか。衝撃のホラーミステリが幕を開ける! Amazonより

*51:人生の種まきは終わらない。四季の花々、旬の食材、彩り豊かな成長の物語。念願のカフェを開いた真芽だが集客が伸びない。打開策として自分で種から育てた作物をメニューに取り入れようと試みるものの、予想外のトラブルが――経営や人間関係、さまざまな課題に直面しながらも真芽はどう生きたいのかを問い直し、新たな目標を見つけてゆく。涙あふれる名作『やがて訪れる春のために』待望の続編!Amazonより

*52:G8首脳のクローンと医師ガーリンは、核攻撃を避けるため北へ向かう。『青い脂』の衝撃が近未来の異世界に響きわたる集大成的傑作。Amazonより

*53:繰り返される父との最期、パラレルワールドの恋人、贈り物の小惑星……。世界40か国以上で翻訳される人気作家の最新短篇集。Amazonより

*54:「生きるのに、誰かの許可なんて必要ない」――400年を生きる猫が導く、令和最愛のおとぎ話。人の間に生き、なによりも深く人を愛した猫は、今日も誰かの心に「生きる意味」を問う……。愛情への渇望に揺れる、母と二人暮らしの中学生・景奈がある日出会ったのは、尻尾の長い、ベージュと黒のマーブル模様の猫だった。エルと名乗る「彼」は、舐めて瞬時に傷を癒やし、人語を操る不思議な力を持っていた。「私はもう四〇〇年 生きている」 なぜか老いもせず、病に倒れることもなく。永遠にも似た時間を生きるエルが、母や友との向き合い方に悩む景奈に問いかけた言葉とは――。「彼」は、ほかにも様々な事情を抱えた人々と時間を共にする。仕事も人間関係もすべてが嫌になり自死を考えるアラサー会社員男性、父親の死を看取れなかったことを後悔し続ける50代の豆腐屋2代目男性、病を患い余命宣告を受ける心優しい80代女性……。これは巡る季節の中、傷つき迷える人々にそっと寄り添い、希望の光を灯す奇跡の猫の物語。作家デビュー10周年記念!ドラマ化ヒット『さよならの向う側』の著者が贈る、渾身の書き下ろし最高傑作!どう生きるのか、そして、どう死ぬのか――。「奇跡の猫」が、人々の生と死に寄り添い、生き方と死に方、生き様と死に様について、大切なことを教えてくれる物語。ヒューマニズムの名手・清水晴木が贈る、後世に残したい感涙ファンタジーAmazonより

*55:眼球を抉りとられる連続殺人事件に激しく動揺した精神科医のレイチェルは、翌日姿を消す。まったく接点のない被害者の共通点とは? Amazonより

*56:霧とガスで閉ざされ牢獄と化した病院。非常事態下で発生する不可能犯罪に、研修医・春田芽衣と医師・城崎響介が挑む。デビュー作にして本屋大賞第4位に輝いた『禁忌の子』に連なるシリーズ第2弾。Amazonより

*57:旅のお供は“まろ眉”の仔犬。幸せ求めて、いざ伊勢へ! 六十年に一度、皆が伊勢神宮へ向かう、おかげ参りの年。六つになる姪の結に、大坂の大店の跡取りになる養子話が舞い込んだ。しかし、本家からの迎えは来ず、なぜか伊勢まで結を連れて来て欲しいと文が届く。うまい話に乗っていいのか見極めるため、両替商の三男坊・九郎は、姉夫婦から頼まれて結を送ることに。拾ったばかりの仔犬のまろ丸をお供に旅に出たものの、行く先々で困った事に遭遇し、九郎はそのたびに良い考えを求められ……。己の居場所が見つからない九郎と、大店の財を継ごうとしている結が、明日を懸けて東海道を西へ行く! Amazonより

*58:奴隷制度が存続する帝国主義の英国。移民の両親をもつ少年アダムは、ある日強盗に襲われたところを一頭のトラに救われる。助けてくれた感謝の印に、トラの肩に刺さっている矢を抜いてやると、トラは世界の滅亡の秘密に通じる驚くべき事実を告げる。世界とトラを救うべく、アダムは馴染みの少女サディとともに奔走するが……。ウィリアム・ブレイクフィリップ・プルマンアラビアンナイトにインスパイアされた奇妙で独創的な物語。Amazonより