- 7/04 ハーラン・エリスン編「危険なヴィジョン 完全版 2」ハヤカワ文庫SF/ISBN: 9784150122393*4
- 7/04 キャスリーン・ケント「ダラスの赤い髪」ハヤカワ・ミステリ文庫/ISBN: 9784151838019*5
- 7/05 中村文則「自由思考」(エッセイ)河出書房新社/ISBN: 9784309028149*6
- 7/05 森絵都「カザアナ」朝日新聞出版/ISBN: 9784022516145*7
- 7/05 木内昇「化物蝋燭」朝日新聞出版/ISBN: 9784022516138*8
- 7/05 リース・ボウエン「貧乏お嬢さま、イタリアへ」原書房コージーブックス/ISBN: 9784562060962*9
- 7/05 エリザベス・ホイト「愛の炎を瞳にたたえて」原書房ライムブックス/ISBN: 9784562065257*10
- 7/06 大森兄弟「ウナノハテノガタ」中央公論新社/ISBN: 9784120052125*13
- 7/06 朝吹真理子「抽斗のなかの海」(エッセイ)中央公論新社/ISBN: 9784120052002*14
- 7/06 橋本治「黄金夜界」中央公論新社/ISBN: 9784120052101*15
- 7/11 三津田信三「魔偶の如き齎(モタラ)すもの」講談社/ISBN: 9784065164952*22
- 7/11 五十嵐貴久「愛してるって言えなくたって」祥伝社/ISBN: 9784396635671
- 7/11 古谷田奈月「神前酔狂宴」河出書房新社/ISBN: 9784309028088*24
- 7/11 藤本ひとみ「密室を開ける手 KZ Upper File」講談社/ISBN: 9784065165416*25
- 7/11 フレドリック・ブラウン「フレドリック・ブラウンSF短編全集1 星ねずみ」東京創元社/ISBN: 9784488010928*28
- 7/11 サキ「鼻持ちならぬバシントン」彩流社/ISBN: 9784779125959*29
- 7/12 朱川湊人「スズメの事ム所 駆け出し探偵と下町の怪人たち」文藝春秋/ISBN: 9784163910536*30
- 7/17 芦辺拓「おじさんのトランク 幻燈小劇場」光文社/ISBN: 9784334912925*35
- 7/17 鳥飼否宇「天災は忘れる前にやってくる」光文社/ISBN: 9784334912949*36
- 7/17 ドン・ウィンズロウ「ザ・ボーダー 上」ハーパーBOOKS/ISBN: 9784596541185*40
- 7/17 ドン・ウィンズロウ「ザ・ボーダー 下」ハーパーBOOKS/ISBN: 9784596541192
- 7/18 高山羽根子「カム・ギャザー・ラウンド・ピープル」集英社/ISBN: 978-4087716771 *43
- 7/18 宮木あや子「手のひらの楽園」新潮社/ISBN: 9784103038344*44
- 7/18 野中柊「猫をおくる」新潮社/ISBN: 9784103999065*45
- 7/18 ジェニファー・イーガン「マンハッタン・ビーチ」早川書房/ISBN: 9784152098733*48
- 7/18 アンドレイ・サプコフスキ「ウィッチャーV 湖の貴婦人」ハヤカワ文庫FT/ISBN: 9784150206079 *49
- 7/20 樋口有介「うしろから歩いてくる微笑 柚木草平シリーズ」創元クライム・クラブ/ISBN: 9784488025618*51
- 7/24 川瀬七緒「スワロウテイルの消失点 法医昆虫学捜査官7」講談社/ISBN: 9784065165430*54
- 7/24 坂井希久子「愛と追憶の泥濘(ヌカルミ)」幻冬舎/ISBN: 9784344034839*55
- 7/26 赤川次郎「明日死んだ男 怪異名所巡り10」集英社/ISBN: 9784087711950*60
- 7/29 梨木香歩「やがて満ちてくる光の」(エッセイ)新潮社/ISBN: 9784104299126*61
- 7/30 カトリーヌ・アルレー「わらの女 新訳版」創元推理文庫/ISBN: 9784488140281*63
- 7/30 ピーター・スワンソン「ケイトが恐れるすべて」創元推理文庫/ISBN: 9784488173067*64
- 7/30 J・G・バラード「太陽の帝国」創元SF文庫/ISBN: 9784488629182*65
- 7/31 小野不由美「営繕かるかや怪異譚 その弐」KADOKAWA/ISBN: 9784041060469*67
- 7/31 森晶麿「キキ・ホリック」KADOKAWA/ISBN: 9784040732015*68
- 7/31 沢村浩輔「時喰監獄(ジクウカンゴク)」KADOKAWA/ISBN: 9784041069998*69
- 7/31 李琴峰「五つ数えれば三日月が」(第161回芥川賞候補作)文藝春秋/ISBN: 9784163910871*70
- 7/31 古川真人「ラッコの家」文藝春秋/ISBN: 9784163910864*71
*1:1941年に刊行されたルーパート・ペニーの長編"Sealed Room Murder"を初邦訳。ビール主任警部が挑む最後の難事件は密室殺人! 多数の容疑者、密室殺人、殺人事件の背景に隠された真相、大胆な殺人トリック、緻密な検証作業。英米黄金時代の本格ミステリを愛する読者へ贈る、ペニーからの挑戦状。Amazonより
*2:1919年、英国領インド。赴任したばかりのウィンダム警部は、英国人高官が殺害された事件の捜査の指揮をとる。優秀なインド人警察官であるバネルジー部長刑事を相棒に、ウィンダムは現地の事情に分け入っていくが……。書評紙誌に絶賛された歴史ミステリ登場! Amazonより
*3:カフカ、カルヴィーノ、安部公房の系譜を継ぐ、滑稽で茫洋たる黙示録 作家志望の「ぼく」は、オーストラリア・ニューサウスウェールズ中西部の名もなき町に辿り着く。間借りをし、スーパーマーケット〈ウールワース〉の商品陳列係をしながら、町の住人たちに取材をする。客のいないバーを粛々と営むウェイトレス、誰も乗らない循環バスの運転手、人生に挫折し、一日中〈ウールワース〉を彷徨する男……。あきらめと満足の中で無気力に暮らす人々。ある日、地面に突然大穴が空き、町は文字通り消え始める……。不気味な雰囲気の中に諧謔と理不尽を詰め込んだ奇想小説。著者デビュー作。Amazonより
*4:ディック、ニーヴン、ライバー、エムシュウィ ラー、アンダースンらの挑戦的な作品を収録し たSF界のカリスマが放つ伝説的アンソロジー Amazonより
*5:アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀長篇賞ノミネート! 国境地帯、麻薬犯罪の坩堝。立ち向かうのは、彼女ただ一人。テキサス州ダラス市警麻薬捜査課のタフな赤毛の刑事ベティ。彼女が追うメキシコ系麻薬カルテルの重要参考人が殺された。口封じなのか、カルテル同士の抗争なのか。捜査線上に浮かぶのは、元警察官のゴロツキやアジア系ギャング。さらには南軍に心酔する武装集団まで現れた。増える犠牲者、混乱する捜査……やがて彼女が直面する国境地帯の犯罪の真相とは? 過去と現在の傷を乗り越えてゆくベティの闘いを描いた犯罪小説。Amazonより
*6:ユーモア溢れる日常のものからシリアスなもの、物語の誕生秘話から文学論、政治思想まで。生きにくいこの時代を生きる、そのための無数の言葉たち――。ベストセラー作家・17年の「思考回路」がこの1冊に! 待望の「初」エッセイ集、ついに刊行。書き下ろし「作家志望の方々に」「この国の『空気』」他収録。Amazonより
*7:国の規制が増し監視ドローン飛び交う息苦しい社会で、負けじとタフに生きる母・姉・弟の入谷ファミリー。一家は不思議な力を持つ"カザアナ"と出会い、人々を笑顔にするささやかな奇跡を起こしていく。読めば心のびやか、興奮とサプライズに満ちた、心弾むエンターテインメント! 目次 第一話 はじめに草をむしる/第二話 自分のビートで踊る/第三話 怪盗たちは夜を翔る/第四話 しょっぱい闇に灯る/春のエピローグ Amazonより
*8:「見えてない奴の方が幸せなのさ。見える者からすれば滑稽でも哀れでもね」……隣に越して来た若夫婦の男は、既に死んだはずではなかったのか? 揺らいだり、ふっと消えたり、恐ろしいのは人の心か、人でないものか。江戸の市井を舞台に描く、切なくはかない七つの奇譚集。Amazonより
*9:ジョージーはイタリアへ渡り、そこで王妃さまから与えられた任務をさっさと果たして、出産間際の親友のもとへ駆けつける……はずだった。ところが、各国の要人が集まる大豪邸で殺人事件に巻きこまれ、足止めされてしまい……!? Amazonより
*10:貴婦人のコンパニオンを勤めるフレイアは没落した公爵家の娘で、女性だけの秘密結社「ワイズ・ウーマン」のメンバー。彼女はある調査にたずさわっていたところ、ハーロー公爵クリストファーに再会する。彼はフレイアの一族を窮地に立たせた「グレイコートの悲劇」に関わった者だった。「悲劇」の真相をさぐるために彼に近付くフレイア。敵である二人だったはずが、いつしか惹かれ合い……Amazonより
*11:〈懐かしい未来〉を舞台に「眠り姫」大捜索が始まる ――吉田篤弘が挑む、かつてない群像劇! 2095年、東京は四半世紀前に建てられた〈壁〉で東西に分断されていた。曖昧な不安に包まれた街は不眠の都と化し、睡眠ビジネスが隆盛を誇っている。 そんな中、眠り薬ならぬ覚醒タブレットの開発を命じられた青年・シュウは、謎の美女に出会い――。 伊坂幸太郎、朝井リョウをはじめとする人気8作家による 競作企画【螺旋プロジェクト】の1冊としても話題! Amazonより
*12:遥かな風の夜の悪夢にも似た不思議な小説 棟続きの家に住む二組の夫婦。戸口の梶の花のにおいに心乱された更善無(コンシャンウー)は、隣家の女、虚汝華(シュイルーホア)に怪しげな挙動を覗き見られて動揺する。虚汝華の夫の老况(ラオコアン)は生活能力のない男で、しじゅう空豆を食べている。女房の好物は酢漬けきゅうり。家の中では虫が次から次へと沸いて出て、虚汝華は殺虫剤をまくのに余念がない。ある夜、梶の花の残り香の中で、更善無と隣家の女は同じ夢を見た……。髪の毛が生える木、血のように赤い太陽、夥しい蛾や蚊、鼠。死んだ雀。腐った花の匂い。異様なイメージと夢の中のように支離滅裂な出来事の連鎖が衝撃を呼ぶ中篇『蒼老たる浮雲』に、初期短篇「山の上の小屋」「天窓」「わたしの、あの世界でのこと」を収録。アヴァンギャルドな文体によって既存の文学の枠組を打ち破り、現代中国の社会と精神の構図を深い闇の底から浮かび上がらせた残雪(ツァンシュエ)作品集。Amazonより
*13:楽園ウナノハテノガタを信仰する海の民「イソベリ」は、死を知らない。精霊を司る少年・オトガイだけは真実を知り、死を恐れ、激化する山の民「ヤマノベ」との争いを止めようとする。しかしヤマノベ族の女・マダラコによる攪乱、神・ウナクジラの腐乱によって、「イソベリ」たちは混乱し、オトガイを追放してしまう。果たして少年オトガイは「イソベリ」たちに死を伝え、争いを止めることができるのか。命のはじまりとおわりに触れる、生々しい原始の詩。Amazonより
*14:武満徹、吉田健一ら会えなかった人との精神の応答。吉増剛造、大江健三郎らとの交流。幼い日から大事にしてきたもの。鉱物への偏愛、日々のよろこびなど、デビューから10年間の明滅をたどる初のエッセイ集。Amazonより
*15:橋本治が命を賭して紡いだ長篇遺作。 愛と金、人はどちらに飢えるのか? 愛する人に裏切られた美青年・貫一の空洞が今、輝き出す――尾崎紅葉『金色夜叉』の主人公・貫一は、愛に裏切られ、エリートの道を捨てた冷徹なる金の亡者。貫一との生活よりも資産家の息子・富山との結婚を選んだ美也は、橋本治『黄金夜界』では、モデルの「MIA」となり、IT社長のもとに走る。貫一は、ネットカフェ、老夫婦が営む町工場、居酒屋チェーンの仕事を転々としながら、ついには起業し「わらじメンチカツ」を出す飲食店のイケメン社長に。美也に捨てられ、世間知らずだった男がいまや、SNSでの話題作りをしかけ、ふてぶてしく金を稼ぐ経営者に様変わりしていく姿は、紅葉が描かなかった貫一の苦しみを克明にあぶり出す。そこへ富山との結婚生活に幻滅した美也が現れて…… Amazonより
*16:ボート上で発見された男女の遺体。事件の真相を追及するべく、NY市警察本部長のサッチャー・コルトが捜査にのりだす! 金田一耕助探偵譚「貸しボート十三号」の原型とされる作品の完訳! Amazonより
*17:待望の最新書き下ろし長篇小説 巧みな仕掛けとエンターテインメントの王道を貫いたストーリーによって、伊坂幸太郎の小説が新たな魅力を放ったノンストップ活劇エンターテインメント。異物混入、政治家、アイドル、人々の集まる広場、巨獣、投げる矢、動かない鳥――。伊坂幸太郎の神髄がここに。Amazonより
*18:各章の最終ページを捲ると現れる地図や写真の意味が解った瞬間、物語の別の顔が見えてくる……最終章まで油断禁止の驚愕ミステリー。Amazonより
*19:人騒がせなお友達、到着。長年一緒に暮らしてきたロボットとの別れの日を描いた表題作他、宮部みゆきの新境地、少し不思議な作品集。Amazonより
*20:『ブスの敵は美人ではなく、ブスを蔑視する人だ。「ブス」と言ってこちらをののしってくる人だ』 よみもの.comでの好評連載がついに書籍化!! 「ブス」をキーワードに、容姿から考える、差別とは、性別とは、理想の社会とは、を考えていきます。私は社会を変えたいと思う。これまでの仕事で、他のテーマで書いたエッセイの中に、「ブス」という単語をちらりと紛れ込ませたことが何回かあった。すると、大きな反響があった。多くの人が「ブス」という言葉に関心を持っているようだ。ただ、その反響の多くが、「頑張ってください」というものだった。つまり、「『“ブス"という単語が出てくる文章』=『劣等感の放出』」と捉えられてしまうのだ。慰めたり応援したりするのが読者の務め、と思わせてしまう。「社会は変えられない。だから、『ブス』に関する文章っていうのは、個人の苦しみを吐露するだけのものだ。その言葉を聞いたり読んだりしたら、個人に対して『そのままでいいんだよ』と応援し、個人の気持ちを緩和させてあげなくてはならない」と多くの人が考えてしまう。違う、と私は言いたい。「ブス」は個人に属する悩みではない、社会の歪みだ。社会は変えられる。――「あとがき」より Amazonより
*21:泣かないで。こんなことぐらいであなたの価値は下がらない。アイドルグループ「YO!YO!ファーム」の一期生・斉藤いとに届いた、突然の母親の訃報。現役アイドルの母親が一世を風靡したポルノ女優・赤井霧子だった、というニュースは瞬く間に広がり、いとは一躍時の人になる。そんな中、著名な映画監督から、霧子の半生を追うドキュメンタリー映画の案内人に指名されてーー。「マリー・アントワネットの日記」シリーズで全女性の共感をさらった著者が、世界の不条理とたたかうすべての人に贈る、真摯な希望の物語。Amazonより
*22:奇妙な文様が刻まれている魔偶――土偶の骨董――は、所有する者に福と禍をもたらすという……。大学を卒業して三年目の春を迎えた刀城言耶は、その話を聞いて旧家の屋敷を訪れた。そこには魔偶に興味を持った者たちがすでに集っていた。表題作の他、『妖服の如き切るもの』『巫死の如き甦るもの』『獣家の如き吸うもの』を収録した中短篇集。Amazonより
*23:はじまりは孤高の女性小説家殺し――余命半年の探偵が挑む最後の事件 犯人捜しは新たな悲劇を呼び、ついに驚愕のラストが!? 茅ヶ崎のホスピス篤志館を、ひとりの青年――永山櫻登が訪ねた。俳優桜崎真吾との面会だ。桜崎は「リア王」の道化師を当たり役にしながら、素人探偵としても名を馳せ、いくつもの事件を解決していたが、末期の膵臓癌で余命半年を宣告されていた。 前年の夏、小説家来宮萠子が自宅で殺害され、容疑者として櫻登の母春佳が連行された。春佳は「彼女の死に対して、わたしに責任がある」の言葉を遺し謎の自殺。母の無実を信じる櫻登は、桜崎に真相究明の助けを求めたのだ。桜崎の指示で、萠子の担当編集者や、創作のために棄てた家族を訪ねて真相を追う櫻登。だがその先に新たな惨劇が待ち受けていた――! Amazonより
*24:金と愛と日本と神が、ひとつに交わるこの宴 狂乱の神前結婚パーティーが、いま始まる! 神社の披露宴会場で働く18歳のフリーター・浜野。披露宴の「茶番」を演じるうち、神社のまつる神が明治日本の〈軍神〉であることを知り…。結婚、家族、そして日本という壮大な「茶番」を鮮やかに切り裂く、最注目の俊英による今年度最大の問題作! Amazonより
*25:祖父が死んだ――疎遠だった和典は、葬儀当日も通学し参列しなかった。そんな時、母親から父親のクリーニングを取りに行ってほしいと頼まれる。面倒と感じつつも葬儀に参列しなかった引け目から、しぶしぶその役目を引き受けた和典。品物を引き取る際に、店員から依頼はなかったがシミ抜きをしておいたという伝言を受ける。そのシミは大部分にわたる血痕だった――。父親は血を浴びるようなことをしたのか、ととたんに不安になり思いを巡らせる中、母親から最近父親が頻繁に長崎に行くようになり、絶対に女がいるに違いないとヒステリックに話していたことに思い至る。本当にそうなのだろうか? そして父親が通っているという長崎は、偶然にも祖父の出身地であることに気が付いた。何かがある――そう直観した和典は、調査にのりだす。そしてだんだんと分かってきたことは、祖父が戦時中叶えられなかったある強い想いがあるということだった。Amazonより
*26:世界十数ヵ国で翻訳決定! 生まれてくることの意味を問い、人生のすべてを大きく包み込む、泣き笑いの大長編。著者渾身の最高傑作! 大阪の下町に生まれ育ち、小説家を目指し上京した夏子。38歳になる彼女には、ひそやかな願いが芽生えつつあった。「自分の子どもに会いたい」――でも、相手もおらんのに、どうやって? 周囲のさまざまな人々が、夏子に心をうちあける。身体の変化へのとまどい、性別役割をめぐる違和感、世界への居場所のなさ、そして子どもをもつか、もたないか。悲喜こもごもの語りは、この世界へ生み、生まれることの意味を投げかける。パートナーなしの出産を目指す夏子は、「精子提供」で生まれ、本当の父を探す逢沢潤と出会い、心を寄せていく。いっぽう彼の恋人である善百合子は、出産は親たちの「身勝手な賭け」だと言う。 「どうしてこんな暴力的なことを、みんな笑顔でつづけることができるんだろう」 苦痛に満ちた切実な問いかけに、夏子の心は揺らぐ。この世界は、生まれてくるのに値するのだろうか――。 芥川賞受賞作「乳と卵」の登場人物たちがあらたに織りなす物語は、生命の意味をめぐる真摯な問いを、切ない詩情と泣き笑いの極上の筆致で描き切る。ページを繰る手が止まらない、エネルギーに満ちた世界文学の誕生! Amazonより
*27:今日はご褒美、もう一杯! 〈見守り屋〉の祥子は今宵も寝ずの番で客を見守る。夜勤明けの疲れを癒すのは、絶品ランチ酒。明日はどんな味に出会えるだろう? さらに美味しくなって帰ってきた! 疲れた心にじーんと沁みる、珠玉の人間ドラマ×絶品グルメの五つ星小説! バツイチ、アラサー、犬森祥子の職業は〈見守り屋〉。依頼が入ると、夜から朝までひたすら人やものを見守る。彼女の唯一の贅沢は、夜勤明けの晩酌ならぬ「ランチ酒」。街で出会ったグルメを堪能しながら思うのは、一人娘のこと。別れた夫とその再婚相手のもとで暮らす娘に会えないまま半年が経っていた。独り思い悩んでいたが、ワケありな客たちと過ごす時間が徐々に祥子を変えていき……。恋(?)の予感の半生ハンバーグとビール、母心のスパゲッティーグラタンとレモンハイ、復活のからあげ丼とハイボール……今日も昼どき、極上の一杯をいただきます! Amazonより
*28:奇抜な着想、軽妙なプロットで、短編を書かせては随一の名手。1963年には『未来世界から来た男』で創元SF文庫の記念すべき第一弾を飾ったフレドリック・ブラウン。その多岐にわたる活躍の中から、SF全短編を年代順に収めた全4巻の決定版全集。第1巻には「星ねずみ」「天使ミミズ」など初期の傑作12編を収録。Amazonより
*29:本邦初刊行! サキによる長篇小説! シニカルでブラックユーモアに溢れた世界観が特徴の短篇作品の巧手サキ。20世紀初頭のロンドン、豪奢な社交界を舞台に、独特の筆致で描き出される親子の不器用な愛と絆。Amazonより
*30:勤め先が倒産した黒葛原涼はひょんなことから下町の探偵となり、仮面男、ひったくりなど、地元で起きた事件を解決していく――。Amazonより
*31:「お父さんと伊藤さん」が映画化、「PTAグランパ!」も連続ドラマ化された注目の作家が紡ぐ連作短編集 e-honより
*32:ある日、元ロス市警副本部長で、現在はセキュリティ会社トライデント・セキュリティの重役になっているクライトンに呼び出され、トライデント社の顧客の大企業のオーナーである富豪、ホイットニー・ヴァンス(八十五歳)が、ボッシュを名指しで依頼したいことがあると言っている、と告げられる。依頼内容は、クライトンも知らず、ボッシュにのみヴァンス本人から伝えるとのこと。ボッシュは、ロス市警時代の旧知の知人が本部長を務めるロス北郊の小さな自治体サンフェルナンド市(人口二万人強)の市警察に誘われ、無給の嘱託刑事として勤務するようになっていた(一方で私立探偵免許をあらたに取り直していた)。 ある日、元ロス市警副本部長で、現在はセキュリティ会社トライデント・セキュリティの重役になっているクライトンに呼び出され、トライデント社の顧客の大企業のオーナーである富豪、ホイットニー・ヴァンス(八十五歳)が、ボッシュを名指しで依頼したいことがあると言っている、と告げられる。依頼内容は、クライトンも知らず、ボッシュにのみヴァンス本人から伝えるとのこと。 ヴァンスに会いにいくと、高齢と疾病のため、老い先短いことを悟った老人から、大学生の頃知り合い、妊娠させながらも、親に仲を裂かれたメキシコ人の恋人を、あるいはもしその子どもがいれば、探してほしいと頼まれる。ヴァンスは未婚で、ほかに子孫はおらず、彼が亡くなれば莫大な財産の行方が気になるところで、もし血縁者がいれば、会社の将来を左右する事態になるかもしれず、そのため、会社側の利益(ひいては自分たちの利益)を優先させる行動に出る重役たちがいることが予想されるため、調査はくれぐれも極秘でおこなってほしい、と念を押される。また、この調査に関する報告は、かならずヴァンス自身にのみおこない、ヴァンス以外の人間から調査への問い合わせは一切しない旨、告げられる。Amazonより
*33:ヴァンスに会いにいくと、高齢と疾病のため、老い先短いことを悟った老人から、大学生の頃知り合い、妊娠させながらも、親に仲を裂かれたメキシコ人の恋人を、あるいはもしその子どもがいれば、探してほしいと頼まれる。ヴァンスは未婚で、ほかに子孫はおらず、彼が亡くなれば莫大な財産の行方が気になるところで、もし血縁者がいれば、会社の将来を左右する事態になる。ヴァンスに会いにいくと、高齢と疾病のため、老い先短いことを悟った老人から、大学生の頃知り合い、妊娠させながらも、親に仲を裂かれたメキシコ人の恋人を、あるいはもしその子どもがいれば、探してほしいと頼まれる。ヴァンスは未婚で、ほかに子孫はおらず、彼が亡くなれば莫大な財産の行方が気になるところで、もし血縁者がいれば、会社の将来を左右する事態になるかもしれず、そのため、会社側の利益(ひいては自分たちの利益)を優先させる行動に出る重役たちがいることが予想されるため、調査はくれぐれも極秘でおこなってほしい、と念を押される。また、この調査に関する報告は、かならずヴァンス自身にのみおこない、ヴァンス以外の人間から調査への問い合わせは一切しない旨、告げられる。Amazonより
*34:「幸せになりたいから働いているんだ」 谷原京子、28歳。独身。とにかく本が好き。現在、〈武蔵野書店〉吉祥寺本店の契約社員。山本猛(たける)という名前ばかり勇ましい、「非」敏腕店長の元、文芸書の担当として、次から次へとトラブルに遭いながらも、日々忙しく働いている。あこがれの先輩書店員小柳真理さんの存在が心の支えだ。そんなある日、小柳さんに、店を辞めることになったと言われ……。『イノセント・デイズ』『小説王』の著者が、満を持して放つ働く全ての人々に捧げるノンストップエンターテインメント。驚愕のラストが待ち受けています。「リアルすぎます」「爆笑のち号泣」「元気が出ました」「トリックもすごい!」『ランティエ』連載時より全国の書店員さんはじめ、話題騒然!【商品解説】 hontoより
*35:終盤に入った人生を振り返り、老俳優が辿る、ある親族の来歴。謎めいた彼の遺留品が、懐かしい日々に隠された秘密を、古い映写機のように映し出す。虚実のあわいから人生の意味がしみわたる、幻想のファミリーヒストリー、開演! Amazonより
*36:「特ダネ ゴーダニュース」の社長・郷田とバイトの智己は災害現場へ突撃取材するが、なぜかいつも災害の陰に怪しい事件が! ブラックなギャグとダークな欲望が軽快に展開し、意表を突くトリックと鋭い推理もたっぷりの傑作ミステリ。Amazonより
*37:結婚を約束していた、旅行会社勤務の悠太と女子大生の雪美。だが、ツアーの下見に向かった海上で悠太は遭難し、記憶を失ってしまう。漂流してたどり着いた孤島では、野生少女のひまわりが暮らしていた。悠太とひまわりは恋に落ち――交わるはずのなかった人生がクロスした時、新たな運命が切り開かれる。真実の愛を問う感動長編! Amazonより
*38:シェアハウス《FREEDOM TREE》の住人たちには秘密がある。本名。身許。ここに住む理由。11秒だけ、未来が見えること。連続して起こる失踪事件は、この特殊能力と関係があるのか!? 謎と緊迫感に満ちた、ノンストップ・サスペンス。Amazonより
*39:小説の、最後の最後でおどろきたい方、ぜひどうぞ。「どんでん返し」をテーマに描いたミステリー5編。「使い勝手のいい女」「わずかばかりの犠牲」「骨になったら」「監督不行き届き」「復讐は神に任せよ」……どの短編も、ラストで景色が一変します。e-honより
*40:誘拐、殺人、拷問、レイプ、その残虐さで有名なメキシコの麻薬カルテル。本シリーズで描かれる凶悪事件の多くは、著者ウィンズロウの綿密な取材が元になっていて、現実社会で出来事のとリンクしている。本書では、カルテルの残忍さに加え米国の分断社会や「あの人!?」がラスボスとして登場。(途中途中、「え?そんなん書いて大丈夫!?」と思わされる)上下巻約1600ページ、文字数にして77万語はTwitter140字の5500投稿分。これは金持ち、貧乏人、犯罪者、聖人、男、女、それぞれの立場の正義を分ける、境界(ザ・ボーダー)は何かという問いをタスキにした5500区間の文学の駅伝だ。細切れの情報が当たり前の時代にそんな暑苦しい本が読めるか? いや、これが驚く程読めてしまうのだ。シリアスな社会問題を超一級のエンタメに仕立てて突きつけてくるウィンズロウの手腕に脱帽の1作。ご期待ください!公式より
*41:若だんなと長崎屋の妖(あやかし)たちが、不幸のどん底に!? 大人気「しゃばけ」シリーズ最新刊! 病弱若だんなの許嫁・於りんの実家から人がいなくなっちゃったってぇ! まさか一家で夜逃げ……? こんな一大事に、兄やの仁吉は嫁取りを強要され、しかもお相手は天狗の姫!? さらに、突然現れた千里眼を持つ男は、若だんなに「救ってくれないと不幸にする」と宣言するし……。剣呑な風が吹き乱れるシリーズ第18弾! Amazonより
*42:あの夏、僕は人生で最も大切な「勇気」を手に入れた。 新たなる感動を呼び起こす百田版「スタンド・バイ・ミー」、約3年ぶり、待望の長編小説。 勇気――それは人生を切り拓く剣だ。 あれから31年の歳月が流れたが、ぼくが今もどうにか人生の荒波を渡っていけるのは、あの頃手に入れた勇気のおかげかもしれない。 昭和最後の夏に経験した、少女殺害の謎をめぐる冒険、友情、そして小さな恋。 稀代のストーリーテラーが書き下ろした百田版「スタンド・バイ・ミー」、ついに刊行。Amazonより
*43:第161回芥川賞候補作高山羽根子『カム・ギャザー・ラウンド・ピープル』7月18日発売決定!! おばあちゃんは背中が一番美しかったこと、下校中知らないおじさんにお腹をなめられたこと、自分の言いたいことを看板に書いたりする「やりかた」があると知ったこと、高校時代、話のつまらない「ニシダ」という友だちがいたこと……。大人になった「私」は雨宿りのために立ち寄ったお店で「イズミ」と出会う。イズミは東京の記録を撮りため、SNSにアップしている。映像の中、デモの先頭に立っているのは、ワンピース姿の美しい男性、成長したニシダだった。イズミにつれられてやってきたデモの群衆の中、ニシダはステージの上から私を見つけ、私は逃げ出した。敷き詰められた過去の記憶とともに、私は渋谷の街を思い切り走る、ニシダにつかまらないように。e-honより
*44:高校で「エステ科」に通う友麻。家が貧乏で母は行方不明でも楽しい学園生活を満喫中!『校閲ガール』著者が描くこれからの青春小説。Amazonより
*45:その寺は猫を弔い、猫と暮らし/猫に生かされてきた男女がいつしか惹き寄せられてきた。ロスを抱えるすべての人に捧げる連作小説。Amazonより
*46:累計200万部超『喫茶店タレーランの事件簿』シリーズ、第19回本格ミステリ大賞ノミネート『夏を取り戻す』で大注目、岡崎琢磨の原点回帰作! まぶしくて、切なくて、最高に愛おしい、バンド×青春ミステリー! 音楽雑誌で、インディーズバンドを発掘するコラム連載を任された新人編集者の音無多摩子。優れた耳を持つ、下北沢のライブハウスのマスター・五味淵龍仁の紹介でバンドマンたちを取材する多摩子だが、思いがけない事件に遭遇し――夢が転がっている街・下北沢で、音楽に情熱を注ぐ者たちの、熱く、ソウルフルな物語。Amazonより
*47:30年後、50年後――あるいは100年後に「家族」のかたちはどう変わるのか。『ぼぎわんが、来る』『予言の島』などホラーとミステリの両ジャンルで、高い評価と熱い支持を受ける澤村伊智。稀代のストーリーテラーが、SF的想像力と未来の物語に挑む連作短篇集。Amazonより
*48:アナ・ケリガンは、幼いころから海に魅了されてきた。潜水士を志す彼女は、ある晩友人に連れられて行ったクラブで、オーナーのデクスター・スタイルズに会う。アナは彼を憶えていた。幼いころに行ったマンハッタン・ビーチの砂浜にある屋敷の主だったのだ。そして、そのとき彼とひそやかに言葉を交わしていたアナの父は、数年前に消えた――。彼は父の失踪の鍵を握っているのではないか? そう考えたアナは、彼に近づくが……第二次世界大戦下のニューヨークを舞台に、海に魅惑された女性の軌跡を描き出すピュリッツァー賞作家の傑作長篇。アンドリュー・カーネギー・メダル受賞作。Amazonより
*49:ドラマ化決定! 人気ゲーム原作シリーズ最終巻 魔法剣士ゲラルトがトゥサン公国で足止めされているころ、彼が捜すシリは〈ツバメの塔〉の〈門〉を使って追っ手から逃れたのち、魔法に満ちたエルフの世界で囚われの身になっていた。だが運命の子シリはみずからの力を信じ、北方諸国とニルフガード帝国の戦争が激化する元の世界に脱出。戦いのなかゲラルトと再会する。そしてシリは邪悪な魔法使いに、運命に立ち向かっていく……! 波瀾万丈の大人気シリーズ、堂々完結 公式より
*50:きつい目に大柄な身体、恋愛なんて私には似合わない。そんな二十歳の藤子に恋を与え奪ったのは死んだ父より年の離れた写真家だった。Amazonより
*51:鎌倉在住の薬膳専門家と知り合った俺・柚木草平。10年前に失踪した友人の目撃情報が鎌倉周辺で頻発しているので、調べてほしいという。失踪した女子校生を探す会の事務局で出会った男好きのする女性が、その晩に殺害されてしまう。失踪事件にどう関与していたのか? 月刊EYESの小高直海などおなじみのキャラクターに加え、神奈川県警の女性刑事など今回の事件も美女づくし。『彼女はたぶん魔法を使う』からおよそ30年、円熟の鎌倉編。Amazonより
*52:待望の合田雄一郎シリーズ、最新刊! 一人の少女がいた――合田、痛恨の未解決事件12年前、クリスマスの早朝。東京郊外の野川公園で写生中の元中学美術教師が殺害された。犯人はいまだ逮捕されず、当時の捜査責任者合田の胸に、後悔と未練がくすぶり続ける。「俺は一体どこで、何を見落としたのか」 そこへ、思いも寄らない新証言が――動き出す時間が世界の姿を変えていく人々の記憶の片々が織りなす物語の結晶 Amazonより
*53:奇術師探偵マーリニ・シリーズ代表作が蘇る! 「〝首のない女〟がほしいの」とマーリニの店に奇術装置を求めに来た謎の女。サーカスの団長の不可解な死とめくるめく奇術世界を舞台に繰り広げられる大仕掛けはファンならずとも必読の本格ミステリ! Amazonより
*54:東京・杉並区で男性の腐乱死体が見つかり、法医昆虫学者の赤堀と岩楯刑事が司法解剖に立ち会うことになった。岩楯の相棒となる深水巡査部長、高井戸署署長、鑑識課長らも同席するなかで、大柄で肥満した遺体にメスが入れられていった。と、そのとき、立会人たちが発疹や出血、痒みに襲われ、感染症の疑いでパニックが起きる。岩楯らは隔離されるが、赤堀には心当たりがあった。赤堀は騒ぎの原因を解説し、殺人と推定された被害者の死亡推定月日に迫ろうとする! Amazonより
*55:悪いのは私? こんなに一生懸命やっているのに。公立中学校で学校司書をしている柿谷莉歩は婚活まっ最中の27歳。付き合ってまだ2ヶ月だが、どうしても結婚したい彼氏がいた。教育資材会社のイケメン敏腕営業マン・宮田博之、33歳。その頼もしい仕事ぶりはもちろん、どこまでも心優しい博之は、莉歩にとって完璧と言っていいほど理想的な結婚相手だった……ただ一つ、EDでセックスができないことを除いては……。博之のEDを治そうと奔走する莉歩。やがて彼女が探り当てた博之がひた隠しにしていた秘密とは? Amazonより
*56:中国の孤児院で育ち、その聡明さからドイツの里親に引き取られた盲目の少年。凄惨な〈幼児目潰し事件〉を解決すべく母国を再訪する! Amazonより
*57:夫を殺された復讐のため、妻は顔と身分を変え、憎い男の妻になった……。彼女の復讐に身を焦がす灼熱の日々を描く、慟哭のミステリー。Amazonより
*58:旅とテキーラを愛する小説家による、世界と自分の境界を巡る旅。――越境とは「境界線を越える」という意味だろう。それは国境にかぎった話ではない。わたしたちのまわりには、いくつもの境界線がある。初めて小説を書いたとき、わたしはそんな境界線のひとつを踏み越えた。願わくは、このエッセイ集があなたにとって境界線を跨ぎ越すきっかけとなりますように。――あとがきより 台湾と日本の国境を越えて過ごした幼年期の回想や越境による喪失感等、アイデンティティをめぐる考察を中心として、不良に憧れた青年時代やケータイを持たない理由、どのように小説を書いているか等、2016年から2019年夏にかけて、西日本新聞、日経新聞他、各紙で掲載されたエッセイの集大成。リービ英雄氏との対談収録。公式より
*59:判断力が、体力が、財産が、奪われていく――。大手企業をリタイアし、妻を亡くして独り暮らしの72歳、武田清が嵌まった、介護業界の落とし穴とは!? 巧妙に仕組まれた罠に孤独な老人たちはどう立ち向かえばよいというのだろう。それは合法か、犯罪か。現代に潜む倫理観の闇に迫るサスペンス。Amazonより
*60:霊感バスガイド・町田藍が案内するツアーでは「必ず」何かが起こる? 弱小バス会社〈すずめバス〉の名物は、藍の霊感体質を活かした〈幽霊見学ツアー〉。 次々と持ち込まれる怪事件を華麗に解決!人気シリーズの第10弾! 著名なデザイナーによって設計された高層マンションの庭園。入居直前、そこにあるはずのない「池」が出没し――「過ぎ去りし泉」。ツアー帰路に起こった土砂崩れのため、突如ホテルに泊まることとなった藍とツアー常連客たち。霊の気配は感じないが、ホテルの従業員はどこか奇妙で――「虹の落ちる日」。親友の母親が私の財布を盗んだ?困惑する真由美から相談を受ける藍。母親の後を追うと、驚きの秘密が――「賭けられた少女」。タレントの卵のもとに舞い込んだ破格の仕事。依頼人のもとに向かうと、「私を殺してほしい」と頼まれて――「明日死んだ男」、他全6編。Amazonより
*61:デビュー時から25年を経た現在までの作家の生活を映し出すエッセイ。創作の萌芽を伝え、読み手を照らすあたたかい光が胸奥に届く。Amazonより
*62:あるコンサルティング会社の男性社員が死体で発見された。同社では、一人の女性社員が行方不明となっていた。ほぼ時を同じくして同社の海外贈賄事件を内偵していた刑事が姿を消す。実は所轄の警部補は同社社長とは、かつて、刑事とネタ元として信頼関係があった。しかし今、部下の失踪を調べる彼は署長への道を探り、社長は本社役員の座を狙う。二人の道はどこへ向かうのか? 二人にとって正義とは? 堂場瞬一書き下ろし最新作。 Amazonより
*63:大資産家の妻を目指して、知性と打算の見事な結晶の手紙を送ったドイツ人女性ヒルデガルト。手紙が功を奏してカンヌに呼ばれた彼女は、資産家の妻の座を前に秘書の男から、ある申し出を受ける。そこには、思いも寄らぬ企みが隠されていた。これ以上ないほど精緻に仕組まれた完全犯罪小説。これからこの一冊に出会う皆さんは幸せです。素晴らしい楽しみが待っています。ミステリ史上に燦然と輝くフランス発の傑作ミステリを新訳で。Amazonより
*64:ロンドンに住むケイトは、又従兄のコービンと住まいを交換し、半年間ボストンで暮らすことにする。だが到着の翌日に、アパートメントの隣室の女性の死体が発見される。女性の友人と名乗る男や向かいの棟の住人の話では、彼女とコービンは恋人同士だが、まわりに秘密にしていたという。そしてコービンはケイトに女性との関係を否定する。嘘をついているのは誰なのか? 第二部で真相が明かされた瞬間に第一部を思い返し、驚きで戦慄する――。『そしてミランダを殺す』の著者が放つ衝撃作! Amazonより
*65:日中戦争中の上海。日英間の開戦を機に日本軍が上海のイギリス租界を制圧し、少年ジムは避難民の大混乱のなか両親とはぐれてしまう。独りぼっちになったジムは混乱する都市を彷徨う中、ほかのイギリス人とともに日本軍によって龍華捕虜収容所へ送られる。信用できる大人も庇護もないまま、飢餓、病、孤独、絶望に晒されながら、ジムは生と死の本質を学んでいく――スピルバーグによる映画化で知られる、二十世紀の歴史に名を刻むバラードの代表作を新訳決定版で贈る。Amazonより
*66:バチスタ裁判、開廷。検察組織にメスを入れる、医療×司法エンタメ! 「罪を認める? 僕が? いったい誰に? 何のために?」 新人弁護士・日高正義が初めて担当する事件は、2年前に手術室の密室殺人として世を震撼させた「バチスタ・スキャンダル」だった。被疑者の黙秘に苦戦し、死刑に追い込めない検察。弁護をも拒み続ける彼に正義は、ある提案を持ち掛けた。こうして2人は、被疑者の死刑と引き換えに、それぞれの”戦い”を開始する――(「氷獄」)。リーガル×メディカル・エンタテインメント「氷獄」を含む全4篇。「桜宮サーガ」最新作! Amazonより
*67:営繕屋は 死者の声を聴き、修繕する。 人々の繋がる思いに涙する魂の物語 両親と弟が鬼籍に入り、かつて花街だったという古い町並みにある町屋の実家に戻ってきた貴樹。貴樹が書斎として定めた部屋の書棚に立てかけられた鏡をずらしてみると、柱と壁に深い隙間があった。そしてその向こうに芸妓のような三味線を抱えて座るはかなげな着物姿の人影が見えた。や貴がて樹がその女を見ずにはいられなくなり……。(「芙蓉忌」より) 佐代が生まれた家の町の一郭に神社があった。その神社の脇に背戸があり、夕暮れになると暗くて怖い細道だった。まるで『通りゃんせ』の歌のように。あるとき時間を忘れて遊びすぎ、忘れ物を取りにさらに遅くなり、夕暮れの闇が迫る中、怖いけれど急いで背戸に向かって走っていると、瀬戸に豪華な模様の入った袴を着た鬼が立っていた。その鬼は逃げようとする佐代の肩を掴み――。(「関守」より) 離婚して実家に帰ってきた俊宏の母親が飼っていた三毛猫の小春。半月前に家を出て、そのまま交通事故にあって死んでしまった。母親は2か月前に倒れて意識もなく病院で寝たきりの状態だ。そのいずれも息子の航に告げることができないまま日々が過ぎていくのだが、あるとき航が「小春がいると思うんだ」という。裏の古い空き家から声がするという。さらに「布団に来た」ともいう。布団を調べると僅かな汚れと激しい異臭がする。その得体のしれない「何か」は徐々に迫ってきて――(「まつとし聞かば」) 古い民家をリフォームして住むことに憧れをもっていた育は、築50年以上のこの物件を暇を見つけては手を加えてきた。ある夜零時過ぎ、風呂上りにドライヤーで髪を乾かしていると女の声が呼ぶ声がする。しかも何かを責めるような強い語調だった。このところ続けて見る、暗闇に人影が座り込んで何かを責めている夢と煩い隣人との関係は――。その答えは意外なところにあった。(「魂やどりて」) 恋人に結婚を切り出すと「僕には結婚する資格がないんだ」「たぶん僕はもうじき死んでしまうから」と。その理由は小学校五年生夏休みにさかのぼる。広い川の大きな堰の先にあるブロックで遊ぶ幼馴染のリュウちゃんを見殺しにしたも同然だった。亡くなった翌年から、背後からふっと淀んだ水の臭いが漂うようになる。臭いはどこかくるのか――。(「水の声」) 祖母の家に引っ越してきてから、両親の不仲から逃れるために押し入れに寝場所を作ると、天井に屋根裏へ通じる隙間を見つけた。上がってみると、誰かが作った屋根裏部屋だった。その脇にゆらりと揺れる影――項垂れた人の黒い影だった。それは片眼のない片脚もないお腹も血だらけだった――。(「まさくに」) 優しさと哀しみと恐怖に満ちた全6篇。Amazonより
*68:「私たちはずっといっしょだ」――この場所で起きた、彼女たちのすべて 校庭の一角を占める<プラントハウス>。温室植物たちを管理するのは、他の誰にもない存在感を放つ蘇芳キキただ一人だった。しかし彼女は姿を消してしまう。ある事件と共に……。その記憶を、いま綴ろうと思う――。Amazonより
*69:思惑と〈時間〉の絡み合う、驚愕必至のプリズン・ミステリー! 第六十二番監獄。収監されれば二度と出られないというこの監獄には、奇妙な囚人が集う。何度も脱獄を試みる不死身の男、帝都の探偵だという美青年、そして突然現れた記憶喪失の男……監獄に隠された驚愕の真実とは? Amazonより
*70:日本で働く台湾人の私。台湾人と結婚し、台湾に移り住んだ友人の実桜。平成最後の夏、二人は5年ぶりに東京で再会する。 話す言葉、住む国――選び取ってきたその先に、今だから伝えたい思いがある。第161回芥川賞候補作。
*71:見えないからこそ見えてくるものがある。夢とリアルが絶え間なく交錯する老女は、自らの空想に怯えていたことを笑い飛ばして生きる。老女の〝意識の流れ〟を描く、実力派新人の芥川賞候補作。Amazonより