2月新刊備忘録

*1:1921年12月、英領カルカッタインド帝国警察の英国人警部ウィンダムが阿片窟でキセルの夢に溺れていると、警察のガサ入れが。慌てて逃げだす途中、両眼をえぐられ腹を刺された男が現れ眼前で息を引き取る。だが翌日、死体の目撃情報はなく、阿片の見せた幻にも思えたが、別の場所で同様の死体が発見される。折しも英国皇太子とガンジーの側近のカルカッタ訪問で独立運動が激化するなか、ウィンダムと相棒のインド人部長刑事バネルジーはこの奇妙な連続殺人の謎を解けるのか? 傑作歴史ミステリのシリーズ第3弾。Amazonより

*2:災厄は英国、グラスゴーから始まった。救急外来にきた男性が次々に死んでいったのだ。最初は一般的なインフルエンザの症状に思えるが、男だけが数日で息を引きとってしまう。男児は生まれてすぐ死んでいき、免疫のある男性は十人に一人。この恐るべき疫病はまたたくまに広がり、やがて全世界で人類の半分が亡くなった――愛する者を失い、男性のいない新しい世界を生きていく女たち。衝撃の近未来破滅SF 解説/菅浩江 Amazonより

*3:◉あらすじ 「もし別の道を選んでいたら……」良心の呵責に悩みながら、きな臭い製薬会社の顧問弁護士をつとめるアフリカ系アメリカ人ジョアンナ。穏やかな家庭人にして、無数の偽国籍をもつ殺し屋ブレイク。鳴かず飛ばずの15年を経て、突如、私生活まで注目される時の人になったフランスの作家ミゼル……。彼らが乗り合わせたのは、偶然か、誰かの選択か。エールフランス006便がニューヨークに向けて降下をはじめたとき、異常な乱気流に巻きこまれる。約3カ月後、ニューヨーク行きのエールフランス006便。そこには彼らがいた。誰一人欠けることなく、自らの行き先を知ることなく。圧倒的なストーリーテリングと、人生をめぐる深い洞察が国際的な称賛をうける長篇小説。ゴンクール賞受賞、フランスで110万部突破、ベスト・スリラー2021(ニューヨーク・タイムズ、パブリッシャーズ・ウィークリー) Amazonより

*4:海洋アドベンチャーの最高峰 ダーク・ピット・シリーズ最新作! フィリピン沖で起きた謎の津波現象とチベット彫像盗難事件を結ぶ線とは? フィリピン沖のルソン海峡で深海流の調査を行っていたダーク・ピット親子とジョルディーノたちは、突然発生した高波に襲われながらも、海底に沈んでいる古いダグラスC-47輸送機を発見する。そんな折、サンデッカー副大統領から、中国が最近発射して海に墜落した超高速ミサイルの残骸を中国に先んじて回収せよとの依頼が入る。ピットとジョルディーノが水中艇でその任務へ向かう一方、ダークとサマーは墜落機の機内を探索、スーツケースの中に収められたチベット製の彫像を発見するが……。Amazonより

*5:ミサイル開発をめぐる中国の恐るべき野望にNUMAが迫る! 台湾、インド、そしてヒマラヤへ…覇権国の暴虐に対峙するピット親子! ダーク・ピットとジョルディーノは、落下した中国の高速ミサイルのエンジン部品を回収するが、ふたたび津波のような異常な波に翻弄されてNUMAの調査船から遠く流されることに。一方、ダークとサマーは彫像を本来の収蔵場所へ返還するために、台湾を経由してインド、ヒマラヤへと向かう。ピット親子を執拗につけ狙う中国人工作員たちの狙いとは? 謎の津波現象の正体と、その背後に隠された中国の恐るべき野望とは? 海と山で展開されるダーク・ピットたちの奮闘を描くシリーズ最新作! Amazonより

*6:監禁小説の傑作『棺の女』、待望の続編! ある朝突然、何者かに銃撃された一家。思春期の次女と幼い長男、母親とその恋人は一瞬にして命を奪われた。二匹の犬とともに姿を消した16歳の長女ロクシーの行方と事件の真相を追うのは、ボストン市警の豪腕女刑事D・D・ウォレン。さらにもう一人――472日間にわたる壮絶な監禁事件から生還した女性フローラ・デインもまた、ロクシーを見つけ出そうとしていた。果たして一家を襲ったのはロクシーなのか。彼女はどこにいるのか。やがて平穏に見えた一家の凄まじい過去が浮かび上がる……。NYタイムズ紙ベストセラーリスト常連の大人気シリーズの新作にして、監禁小説の傑作『棺の女』の続編がついに登場! Amazonより

*7:人知れず抱えている居心地の悪さや寂しさ。そんな感情に寄り添い、ふと心が軽くなる瞬間を鮮やかに掬い取る。注目の著者が放つ七篇。Amazonより

*8:現代詩が目指すべきは自己からの脱却か、意味からの飛躍か。山頭火・中也・太宰のパブリック・イメージの裏にある魅力とは。そして、二人を惹きつけてやまない古典の世界――。ジャンルを横断して文学の最前線で活躍し続けてきた二人による、痺れるような対話の記録。Amazonより

*9:コロナ禍で激変した生活、母亡き後の実家の片づけ、忍び寄る老化現象…なんのこれしき! 奮闘の日々。読むと気持ちが楽になる、アガワ流「あるもので乗り越える」人生のコツ。『婦人公論』人気連載エッセイ、待望の第3弾。Amazonより

*10:妹が、怪我を負った。案外面倒な兄なんだな、おれは――。家族と、友と、やりきれない想いの行き先を探す物語 累計32万部突破『ひと』『まち』に続く新たな感動作、誕生! 友がいて職場があって、ひとが築く、まち。その中に暮らす我が家。近くて遠い、家族。社会人三年めの三上傑には、大学生の妹、若緒がいた。仲は特に良くも悪くもなく、普通。しかし最近、傑は妹のことばかり気にかけている。傑の友だちであり若緒の恋人でもある城山大河が、ドライブデート中に事故を起こしたのだ。後遺症で、若緒は左足を引きずるようになってしまった。以来、家族ぐるみの付き合いだった大河を巡って、三上家はどこかぎくしゃくしている。教員の父は大河に一定の理解を示すが、納得いかない母は突っかかり、喧嘩が絶えない。ハンデを負いながら、若緒は就活に苦戦中。家族に、友に、どう接すればいいのか。思い悩む傑は……。Amazonより

*11:直木賞候補『スモールワールズ』で注目を集めた一穂ミチ。期待の書き下ろしは、あらゆる世代に刺さりすぎる群像劇! 日々頑張るあなたが、きっとこの本の中にいます。舞台はテレビ局。旬を過ぎたうえに社内不倫の“前科"で腫れ物扱いの四十代独身女性アナウンサー(「資料室の幽霊」)、娘とは冷戦状態、同期の早期退職に悩む五十代の報道デスク(「泥舟のモラトリアム」)、好きになった人がゲイで望みゼロなのに同居している二十代タイムキーパー(「嵐のランデブー」)、向上心ゼロ、非正規の現状にぬるく絶望している三十代AD(「眠れぬ夜のあなた」)……。それぞれの世代に、それぞれの悩みや壁がある。つらかったら頑張らなくてもいい。でも、つらくったって頑張ってみてもいい。続いていく人生は、自分のものなのだから。世代も性別もバラバラな4人を驚愕の解像度で描く、連作短編集。初版限定でスピンオフ掌編「砂嵐に花びら」が読めるQRコードが付きます。※電子版にはつきませんのでご注意ください。Amazonより

*12:『家康、江戸を建てる』の著者が種子島に伝わった二挺の銃を通して、織田信長と西洋文明の対峙と、日本の大転換期を描く傑作歴史小説 種子島銃の伝来は、日本と西洋文明との出会いだった。天文十二年、種子島に鉄砲が伝来した。この時、領主・種子島時堯は日本を植民地化から守る選択をした。今後、鉄砲は“買う"のではなく“作る"のだと。その頃、織田信長は吉法師と呼ばれ、那古野に城を与えられたばかり。弱小ながらも、鉄砲に出会った吉法師は目を爛々と輝かせ、天下取りを確信した。以来、根来寺に鉄砲を作らせ、堺の商人・今井宗久らに火薬を調達させ、戦場で新たな戦法を試み、築城の方法まで変えていった――武士の魂を抱きつつ、ヨーロッパ文明を最大限に活用した信長と新しい道を歩み始めた日本を描く! Amazonより

*13:ノーラはその日人生のどん底にいた。飼っていた猫を亡くし、仕事をクビになり、いくら悲しくても話を聞いてくれる家族も友人もいない。頭をめぐるのは後悔ばかり。「私がもっといい飼い主だったら」「両親にも亡くなる前にもっと親孝行ができていたら」「恋人と別れなければよかった」「故郷に戻らなければよかった」生きている意味などもうないと、ノーラは衝動的に自らの命を絶とうとする。だが目覚めたとき、目の前には不思議な図書館が佇んでいた――。『In the SOOP』でRMやV、JINをはじめとするメンバーがこぞって読んだことでも話題の、今こそ読みたい、優しさに満ちた世界的ベストセラー小説。Amazonより

*14:公営ギャンブル対象のマラソンレースで、世界記録を狙うトップランナーに脅迫状が! 国際テロリスト集団が、襲撃を仕掛けてきた。標的は日本人最速ランナーと、ランニングギアの開発をめぐる機密情報。警察庁は極秘に、特別編成の組織横断チームMITを立ち上げた。MITを率いる女性刑事は、ランナーを守れるか。直木賞候補作『アンダードッグス』の著者による圧巻のノンストップ・サスペンス。Amazonより

*15:法廷弁護士にして裁判官の資格を持つ美貌の修道女フィデルマが、アイルランドの各地を巡り難事件を解決する。占星術で自らの死を予言して死んだ修道士、犯人と名指しされたのは修道院長だった。「みずからの殺害を予言した占星術師」。小王国の族長の跡継ぎを選定するための会合で、有力な候補者が死亡、どうやら毒を盛られたらしい。果たして犯人の思惑は?「法定推定相続人」等全5編を収録。待望の日本オリジナル短編集第5弾。Amazonより

*16:(株)マジック・スペル&イリュージョンはニューヨークの魔法界で呪文を開発販売する会社。CEOはなんと伝説の大魔法使いマーリンその人だ。シャイで赤面症の研究開発部理論魔術課の責任者オーウェンと養母、互いを思いやりながらも素直に愛情を表現できない二人の心の交流を描いた表題作など、本短編集のために書き下ろされた1編を含む全4編を収録。日本オリジナル編集。大ヒットシリーズ〈(株)魔法製作所〉初の短編集登場。Amazonより

*17:人工的な心や生命。ゴーレム、オートマトン、ロボット、アンドロイド、ボット、人工知能――人間ではないが人間によく似た機械、人間のために注文に応じてつくられた物体というアイディアは、はるか古代よりわたしたちを魅了しつづけてきた。そしていま、その長い歴史に連なる最新のアンソロジーがここに登場する。ケン・リュウ、ピーター・ワッツ、アレステア・レナルズら、今日のSF界における最高の作家陣による16の物語を収録。Amazonより

*18:暗殺の現場に居合わせた主人公は被 告の無罪を証言すべく司法長官のもと に出頭する。その途上で逢った高地人 の娘。二人の恋を巻き込みながら、英 国史上最悪の暗黒裁判は進行する。Amazonより

*19:ベストセラー作家の死から、「物語」は始まる――出版業界を舞台に「創作者」最大の倫理をも問う問題作! Amazonより

*20:歳を取らないサイトウが神社の神様として呼び寄せた6人の巨匠画家。物語のトリック・スターが大胆な着想で贈る新たな注釈小説。Amazonより)-2/15 久生十蘭黒い手帳 探偵くらぶ光文社文庫/ISBN: 9784334792862((絡みつく人間模様 絡み合う人間心理 奇想天外なミステリ世界! 【内容紹介】男は父の命令でイギリスに留学し、巴里に移ったところで陸軍士官と決闘する羽目になる。撃たれた顔は異様な有様となった。帰国後、湯治に訪れた箱根で出会った少女に一目惚れするが、その思いを隠して結婚したために、二人の気持ちはすれ違ったまま。ついにはーー。(「湖畔」) 多彩なジャンルに縦横無尽の活躍を見せた作家の、奇想天外なミステリ作品集が登場! Amazonより

*21:林真理子、38年ぶりの書き下ろし。一生に一度、描かずにはいられなかった物語。Amazonより

*22:たくさんのユニークな人々が暮らし、日々大小さまざまな事件が起きる花咲小路商店街。新米カメラマンの樹里が働くのは、商店街に昔からある<久坂寫眞館>。店主の重はカメラマンの腕がいいはずなのに、写真を撮ろうとしない。それもそのはず、重が撮影をすると、<奇妙なもの>が写真に写り込んでしまうというのだ。写り込んでいるのが「過去」のものだとわかったことがきっかけで、昔の花咲小路商店街にタイムスリップしてしまった二人。若かれしセイさんの力を借りて、謎に包まれたままの火事の真相を探ろうとするが、そこには大きな秘密が隠されていてーー累計15万部突破の大人気「花咲小路」シリーズ第7弾! Amazonより

*23:「はじめて」は、いつも痛くて、少し優しいーー。日本エンターテインメントの最前線&最高峰! 文芸の最前線で活躍する4人の直木賞作家が、“小説を音楽にする”ユニットYOASOBIとコラボレーションし、小説、音楽、映像など、さまざまなジャンルで作品を展開しながら物語世界をつくりあげていく、壮大なプロジェクトが始まりました。小説のテーマは、「はじめて〇〇したときに読む物語」。Amazonより

*24:自らの正体を決して明かさない作家モード・ディクソンのアシスタントとして働くことになったフローレンスが見た衝撃の事実とは? Amazonより

*25:"ザ・コーポレーション"。冷戦下の米東海岸で、その名は恐怖の象徴だった。「ゴッドファーザー」を彷彿させるボス一族に集まる金、裏切り者への容赦ない血の報復、カストロ暗殺作戦への関与......。綿密な取材に基づく、巨大犯罪組織の栄枯盛衰の全史。Amazonより

*26:整形中毒のルームサロン嬢。アイドル好きの美容師。赤ちゃんが欲しい会社員。恋愛に悩むアーティスト。容姿や家柄、学歴、結婚、妊娠――。韓国女性を取り巻く呪縛を乗り越えて、今日も彼女たちは強く生きていく。ソウルの一角に暮らす女性たちのオムニバス。Amazonより

*27:誰と知りあっても、誰の記憶にも残らない。そんな孤独な人生を歩むアディ。取り返しのつかない間違いをして、書いた文字も、写った写真も残せないのだ。だけど、ニューヨークの古書店で、彼女は自分のことを憶えていてくれるヘンリーと出会い、恋に落ちた……Amazonより

*28:2021年アンソニー賞、マカヴィティ賞、バリー賞、3冠! 「クライム文学の新星」デニス・ルヘイン 裏社会の元凄腕ドライバーが家族のために引き受けた最後の仕事――米国南部の町で自動車修理工場を営むボーレガード。裏社会で語り継がれる伝説のドライバーだった彼は、足を洗い家族とまっとうに暮らしていた。だが工場の経営が傾きだしたことで運命の歯車は再び狂い始める。金策に奔走するボーレガードに昔の仲間が持ちかけてきたのは宝石店強盗の運転役。それは家族を守るための最後の仕事になるはずだった。ギャングの抗争に巻き込まれるまでは――。Amazonより

*29:身の回りの人々や近くで起きた出来事を卓越した観察眼で活写した『犬棒日記』の続編が誕生! 今作では、世界を襲った新型コロナウイルス禍での生活も描かれ、この先の記憶にとどめたい1冊になりました。それぞれの人のそれぞれの事情とは……。Amazonより

*30:児童養護施設で暮らす高校生のななみ。「馬鹿にされるな」という祖母の言葉を胸に、医学部進学を目指し受験勉強に励む日々。ダンス部最後の発表会、初めての彼氏、進学費用のためのアルバイトなど、高校生活を色濃く過ごすなか、ななみが自分の意志で選択した道とは――。十代の心許なさや揺らぎを繊細に掬いとり、前途を温かく照らす青春エール小説。Amazonより

*31:見えない星が、人生の幸せを教えてくれる。「あのときのメンツ、今みんなこっちにいるみたいだぜ」「まさか、スイ子か? なんでまた?」スイ子こと、山際彗子が秦野市に帰ってきた。手作りで太陽系の果てを観測する天文台を建てるというのだ。28年ぶりの再会を果たした高校時代の同級生・種村久志は、かつての仲間たちと共に、彗子の計画に力を貸すことに。高校最後の夏、協力して巨大なタペストリーを制作した日々に思いを馳せるが、天文台作りをきっかけに、あの夏に起きたことの真実が明らかになっていく。それは決して、美しいだけの時間ではなかった。そして久志たちは、屈託多き「いま」を自らの手で変えることができるのか。行き詰まった人生の中で隠された幸せに気付かせてくれる、静かな感動の物語。Amazonより

*32:《名作ミステリ新訳プロジェクト》空襲が迫る1940年の英国。若き歴史学者は、スコットランドの妖気漂う古城ヘ旅立った。遠縁の老人が亡くなり、一族の家族会議に招かれたのだ。老人は、城の塔の最上階から転落死していた。その部屋は内側から鍵とかんぬきで閉ざされ、窓から侵入することも絶対に不可能。だが、老人には自殺しない理由があった。それでは、彼に何が起きたのか? 名探偵フェル博士が不気味な事件に挑む! 巨匠カーならではの逸品が新訳で登場。(初刊時タイトル『連続殺人事件』を新訳・改題) Amazonより

*33:28歳のポールの特徴は“平凡すぎる”顔だ。病院を慰問し、彼を自分の身内と思いこんだ老人たちを癒す日々を送っている。ある日、末期ガンの老人を見舞うと、錯乱した彼に誰かと間違えられてナイフで刺されてしまう。その患者は悪名高い犯罪者で、ある有名な誘拐事件の関係者だった。警察に衝撃が走る一方、ポールはさらに爆弾で命を狙われた。身を守るには逃げながら誘拐事件の真相を探るしかない。巧みな構成が光るノンストップ・ミステリ! Amazonより

*34:「すでに冒頭のシーンから、作者の仕掛けは始まっております。ご用心ください」――友人・小島逸夫の愛人が何者かに殺害された。結婚を控えた彼の頼みを聞きいれて、商社マンの風山秀樹はアリバイの偽証工作を引き受ける。そして同じ夜、会社員の柴田初子は、著名なデザイナーの岸浜涼子の提案によって、彼女の替え玉を務めるという奇妙な契約を交わしていた。錯綜する人間関係から浮かび上がる驚愕の真相。同人誌でしか入手できず、いまは幻となっていた著者の代表長編をついに創元推理文庫に収める。本格推理愛好家、垂涎の一冊! Amazonより

*35:悩める人々に文学作品を処方する読書セラピーを始めたヴィンチェ。彼のスタジオの階下の女性が失踪、状況証拠から夫が疑われる。読書家の彼女が読んでいた本のリストからヴィンチェは真相を探り出す。失踪女性の物語は、「失踪」「別の人生」「入れ替わり」が大きなテーマだ。人々の様々な悩みと彼の処方する作品の数々は味わい深い。シェルバネンコ賞受賞のビブリオ・ミステリ!? Amazonより

*36:こんな人生に、使命は宿るのか。片足の祖父、不登校の甥、大切な人を失ったみのり。絶望に慣れた毎日が、一通の手紙から動き出す。慟哭と感動の傑作長篇。Amazonより

*37:明治期の日本でコレラ等と戦った北里と鷗外。「感染症学」を通じて、国民の命を守ることに奔走した二人は、なぜ道を違えたのか。Amazonより

*38:「百舌」シリーズの逢坂剛が放つ、至高のエンターテインメント! 新選組副長・土方歳三箱館で落命した――はずだった。頭部に被弾し記憶を失った土方は、内藤隼人と名を変え、彼を慕う時枝ゆらとともにアメリカ西部へと渡る。隼人は自らの命を狙う元新撰組隊士・高脇との決闘の末、谷底に落下した。瀕死の隼人を救ったのはトウオムア(黒い月)と名乗る謎の女性。彼女の目的は一体?そして隼人の行方不明により、ゆら、ピンキー、ボナーらにも、大きな転機が訪れる。サムライたちの旅は、いよいよ佳境に迫る! Amazonより

*39:外出禁止令下の街なかで、今日もなぜか事件が起こる ウイルスに対抗するため、この国では強制的な巣ごもり=繭が日常となった。しかし、外に出なければならない者もいる。警察官の水瀬アキオもその一人だ。人々が部屋にこもっているはずの街で、不可解な死体が見つかったり、ビスケット工場が動いていたり……非接触の世界で起こる事件に、アキオと猫型警察ロボの相棒・咲良が迫るミステリー! Amazonより

*40:シャルロットは七歳の雌のジャーマンシェパード。賢いけれど、普段はのんきな元警察犬。彼女と一緒にいると、いろんな事件に遭遇する。向かいの家には隠されたもう一人がいる? 偶然関わることとなったドッグスクールの不穏な噂とは? シャルロットとの日々は、いつもにぎやかで、時々不思議。謎に惑い、犬と暮らす喜びに満ちた極上のコージーミステリー! Amazonより

*41:昭和18年、戦時下の日本。国家のために死ぬことを夢見る軍国少年・勇二が出会ったのは、歴史学者の娘・涼子。日本が戦争に負けると言い放ち、自由奔放に振る舞う不謹慎な彼女が、大学生の兄の恋人だと知ったのは、学徒出陣が近付く頃だった…。「どうして俺が生き残っちゃったんだろうな」「生き残ることは罪じゃないでしょう」自由が統制され、夢を見ることさえ叶わない社会で、少年少女はどこへたどりつくのか。秘密の図書館、真夜中の帝都、出征の朝、西へ向かう夜汽車、真っ白な日の丸。『平成くん、さようなら』の著者による書き下ろし本格青春小説。Amazonより

*42:シンガポールのマンションを舞台にした連作小説『タンブス荘の人々』、原稿用紙数枚の中に小説の妙味を盛り込んだ『掌で掬う人生』、ベストセラー『老いの才覚』に通じる名エッセイの数々と、バラエティーに富んだ内容です。Amazonより

*43:夏の数日をともに過ごす三組の家族を、悲劇が襲う。五歳の少女が失踪したのだ。事件性も疑われるが、行方は知れぬまま、月日が過ぎていく。長い時を経て現れ出た一通の告発状。絡み合った謎が氷解したとき、明らかになる真実とは? 新人離れしたストーリーテリングで描く慟哭の大河ミステリー Amazonより

*44:イラク帰りの元傭兵・鹿(か)島(しま)丈(たける)が勤め始めたデータセンターで連続密室殺人が発生。封鎖された“クラウドの城"で、鹿島は殺人者と対峙する。IT文明の終着地で、世界を“実効支配"する“バベルの塔"データセンターの内実を描き切った大注目作! Amazonより

*45:心地よい風の吹く、大阪南部の海辺の町を舞台に、あたたかなまなざしで人々を見つめ、それぞれの人生に吹く風を〈岸和田少年愚連隊〉の元祖ヤンチャ作家が"笑い"と"涙"でくるんで描く感動の物語 Amazonより

*46:古代から今日に至るまで、時代・国を超えて知識と情報を獲得し、思考と記憶を深めるツールとして人々の手を伝わってきた書籍という商品について、どのように人から人へと伝わり、交換・販売されてきたのか、その歴史をたどる。Amazonより

*47:オランダを目指す帆船で頻発する不可能犯罪。囚われの名探偵に代わり、屈強な相棒と貴婦人が謎に挑む。海洋冒険+本格ミステリ大作! Amazonより

*48:公立小学校教諭のひかりは、都内の赴任先で衝撃を受ける。立ち歩き、暴力、通じない日本語……。強くならなければ、子どもたちは守れない。公立小学校の教師になって五年目のひかりは、都内の赴任先で出会った人々に衝撃を受けていた。日本語が話せないベトナム国籍のグエン・ティ・ロン、授業中に教室を出て行く今田真亜紅、不登校気味で給食だけ食べに来る佐内大河、クラス分けに抗議をしにくる児童の母親…。ひかりの前任者は鬱で休職中。さらに同僚からは「この学校ではなにもしないことです。多くのことを見ないようにしてください」と釘をさされてしまう。持ち前の負けん気に火がついたひかりは、前向きな性格と行動力で、ひとりひとりの児童に向き合おうとするが……。虐待、貧困、性暴力――。過酷な環境で生き延びる子らに、悩みながら寄り添うひかりが最後に見た希望とは。Amazonより

*49:二年前、東北で横死した劇作家兼演出家の破月悠高。妻の久代がその未完成の遺作を発見した。学生時代に夫妻も所属していた劇団NTRをモデルにしたその戯曲を読んだ久代は、同じく劇団員だった鷹野裕に声を掛ける。「裕、あの戯曲の続き書かない?」 相談の結果、元劇団員たちがそれぞれ好きな形式で文章を寄せることになった。作品集のタイトルは「ヒカリ文集」。劇団のマドンナであり、あるとき姿を消してしまった不思議な魅力を持った女性、賀集ヒカリの思い出が描かれてゆく。『親指Pの修業時代』『犬身』『最愛の子ども』……そして新たな傑作が誕生! Amazonより

*50:舞台は第一次大戦終結後のニューヨーク。オックスフォード大学出身、心やさしくなにもできない青年紳士のアーチーは、大戦に従軍ののち、一族郎党から新大陸での成功を祈願されて米国ニューヨークに到着する。滞在の初日、アーチーはホテルで支配人とおぼしき人間とひと揉めして相手を大激怒させたが、向かった先のフロリダでは美女と恋におちて超スピード結婚。花嫁は、なんとそのホテル王の娘だった……。波瀾万丈抱腹絶倒の事件が連鎖する、笑いの巨匠ウッドハウス初期の傑作連作長編。本邦初訳。Amazonより

*51:明日がどうなるかはわからない。それでも、大切なものを携えて生きていく--「喪失と再生」を描き続けてきた作家による「旅と日常」を描いたエッセイ・アンソロジーのシリーズ第4弾。著者は、日々見逃しがちな、ちいさいけれど大切なことを、旅先での出会いや食事、その背景にある文化、植物や動物を育てること、その動植物を食べることで生きている私たちの生活といったもののなかに見出し、短い物語に仕立てて提示する。バリ島の屋台に見た昭和の日本、心身ともに癒された奄美のひとと海。コロナ禍で「自分が罹患しやしないか」しか考えないひとの内面を考察したかと思えば、冷蔵庫に「家事の分担表」を貼っているカップルがなぜうまくいかないのかを一言で言いきり、タピオカ店や喫茶店のプロの技を省察する――旅でも、日常でも、コロナ禍に見舞われても、著者のまなざしと態度はあくまでも同時代的で、やさしく、鋭い。そんなエッセイをひとつずつ読み進むと、同じ時を生きる著者が、自らの経験を通じて読み手を勇気づけていることに気づく。各章が上質な短篇小説の趣のをもつ、著者最新のエッセイ集。シリーズ累計7万部! Amazonより

*52:長篇小説を執筆中の作家ポール・オレロンは古い貸家に引越すが、忽ち創作は行き詰まり、作家は周囲に何者かの気配を感じ始める。邪悪なものの憑依と精神崩壊の過程を鬼気迫る筆致で描き、ブラックウッド、平井呈一らが絶賛した心理的幽霊譚の名作「手招く美女」。沈没寸前のガレオン船の前に霧の中から現れた謎の船の正体とは……超時間的な幻想譚「幻の船」。シチリアの富豪の娘が旅先のチュニスで英国青年と恋に落ち、同時に神秘的な人格の変容を経験する。エキゾティックな舞台に古代幻想が交錯する中篇「彩られた顔」など全8篇と、作者がその怪奇小説観を披露したエッセーを収録。英国怪奇小説の黄金時代に、精緻な心理主義と怪異描写、斬新なアイデアで新しい地平を拓いたオリヴァー・オニオンズの怪奇小説傑作選。Amazonより

*53:『一九八四年』刊行から約半年後、1950年に46歳で早世した「同時代人」としてのオーウェル――その遺産としてのテクスト群を、イギリス・ニューレフト運動の代表的思想家ウィリアムズはどのように読み継いだのか。本編のほかに関連の論考6篇、訳者による詳細な解説を附し、ウィリアムズによるオーウェルの批判的継承の変遷を批評史的に展望する。目次:第一章 ブレアからオーウェルへ/第二章 イングランド、だれのイングランド?/第三章 作家であること/第四章 観察と想像/第五章 政治/第六章 想像された世界/第七章 さまざまな連続性/第二版へのあとがき 附録〔ウィリアムズによるオーウェル関連論考6本〕 附論 レイモンド・ウィリアムズとジョージ・オーウェル――ある中断された対話への注釈(秦邦生) Amazonより

*54:第二次世界大戦を経て、さらに隆盛の様相を見せていたアメリカの雑誌文化。その中で成長を続けていた幻想と怪奇の物語は、「ニューヨーカー」や「サタデー・イヴニング・ポスト」などの有名雑誌にも掲載され。さらには電波に乗り、一般家庭の楽しみとなって日常に浸透していく……。パルプマガジン終盤期の1940年代から、TVシリーズミステリーゾーン」が人気を博した60年代までのあいだの、奇妙で、奇怪で、不思議な物語を、雑誌と放送媒体の双方で活躍した名手たちの短編を中心に集め、その時代を一望する。Amazonより

*55:こんなにも世界が変ってしまう前に、わたしたちが必死で夢みていたものは――感染症が爆発的流行を起こす直前、 東京で6人の男女が体験する、甘美きわまる地獄めぐり。ギャラ飲み志願の女性、深夜の学校へ忍び込む高校生、 寝たきりのベッドで人生を振り返る老女、 親友をひそかに裏切りつづけた作家…… かれらの前で世界は冷たく変貌しはじめる。これがただの悪夢ならば、目をさませば済むことなのに……世界中が切望していた2年半ぶりの最新作、ついに刊行! Amazonより

*56:世界的ベストセラー『帰れない山』の著者が、舞台となった山小屋での暮らしやモデルの人物との交流を描く。21世紀版『森の生活』。Amazonより

*57:天才でエゴイスト 誰も彼女には手が届かない 18世紀ベルギー、フランドル地方の小都市シント・ヨリス。ヤネケとヤンは亜麻を扱う商家で一緒に育てられた。ヤネケはヤンの子を産み落とすと、生涯単身を選んだ半聖半俗の女たちが住まう「ベギン会」に移り住む。彼女は数学、経済学、生物学など独自の研究に取り組み、ヤンの名で著作を発表し始める。ヤンはヤネケと家庭を築くことを願い続けるが、自立して暮らす彼女には手が届かない。やがてこの小都市にもフランス革命の余波が及ぼうとしていた――。女性であることの不自由をものともせず生きるヤネケと、変わりゆく時代を懸命に泳ぎ渡ろうとするヤン、ふたりの大きな愛の物語。Amazonより

*58:この身体こそ、文明の最後の利器。29歳、女性、独身、地方出身、非正規労働者。子宮・自由・尊厳を赤の他人に差し出し、東京で「代理母」となった彼女に、失うものなどあるはずがなかった――。北海道での介護職を辞し、憧れの東京で病院事務の仕事に就くも、非正規雇用ゆえに困窮を極める29歳女性・リキ。「いい副収入になる」と同僚のテルに卵子提供を勧められ、ためらいながらもアメリカの生殖医療専門クリニック「プランテ」の日本支部に赴くと、国内では認められていない〈代理母出産〉を持ち掛けられ……。『OUT』から25年、女性たちの困窮と憤怒を捉えつづける作家による、予言的ディストピアAmazonより