- 作者: 今野敏
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/12/07
- メディア: 新書
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (15件) を見る
東京、神奈川、大阪で殺人事件が起きた。共通点は、背中に描かれた「モモタロウ」と五芒星の文字。桃太郎といえば岡山なので、百合根キャップと菊川吾郎警部補、ST全員が岡山に出張する。まるで高田崇史のQEDシリーズのように、桃太郎伝説の薀蓄で始まったのには、ちょっと引いてしまったが、これがじつに面白かった。私たちが知っているおとぎばなしの桃太郎の話だけではなく、桃太郎伝説には違う解釈もあることを知り、なるほどと感心した。薀蓄がほどほどなのも良かったのかもしれない。
今回は、「もう、帰っていい?」という青山クンがいつもと違って黙々とプロファイリングに精出していたことが印象的。ほとんど青山クンの独断場だった。やっぱり若くてぴちぴちした人が活躍するのは、ファンとしては嬉しい。終盤は新桃太郎伝説に沿って話は進み、うるうるした展開となってオチも綺麗に決まり、これまた感動。面白かった。