12番目のカード/ジェフリー・ディーヴァー

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★★★★★
 あ、これは好き。面白かった。
 前回の『魔術師』が眠気がたびたび襲ってきてひぃひぃ言って読んだのが嘘のように二段組500ページを一気読みです。といっても三日かかりましたが。
 相変わらずプロットの巧さとキャラ立ちは抜群。とくに今回の主役であるハーレムのハイスクールに通うジェニーヴァ・セトルが文句なしに良い。オールAの成績を持つ16歳のアフリカ系アメリカ人の彼女が、図書館で解放奴隷だった祖先のことを調べている最中に暴漢に襲われたことから事件は始まる。誰もが、140年前の事件との関係が見えない中、現代のニューヨークでは冷酷無比な犯人がしつように追ってくる。
 犯人とリンカーン・ライムとの頭脳合戦はいつものことだが、今回は少し地味かもしれない。ジェットコースターのようなどんでん返しにつぐどんでん返しというのでもなかったが、やはりスピード感は健在。スピーディな展開は捲る手を止めさせなかった。
 ライムの推理力とアメリア・サックスの行動力はいつ読んでも気持ちが良い。他の登場人物もなかなか飽きさせない味付けがあって面白い。そんな中、過去の事件と現在の事件の関係にますます興味が高まっていく。そして事実が少しずつ見えてきたときの驚きはなんとも言えない。相変わらず読者を飽きさせない綿密なストーリー作りには感心してしまう。ひやっとする場面もたくさんあってわくわくしながら毎日楽しませてもらった。
 やはりディーヴァーは面白い。